新谷雅先
日常生活を切り取った詩です。
日記を書き始めておよそ五十年、ブログを始めて二十数年、その間に書いたものを紹介しています。
中原中也の詩『湖上』をイメージして作った曲です。
今日が休みであったことを忘れている。 簡単な熟語を間違えるし、 横文字言葉が覚えられない。 『雰囲気』を『ふいんき』と言い、 『シミュレーション』を『シュミレーション』と言う。 『りっしゅん』と『りっしゅう』を言い間違える。 『しゅんぶん』と『しゅうぶん』を言い間違える。 わかっているのに五月三日を、 ついつい『文化の日』と言ってしまう。 昔覚えた寿限無が出てこない。 完璧だった般若心経もつっかえる。 人の名前がとっさに出てこない。 隣に住んでいる人の顔がよくわからない。
先日、メールをチェックしていると、その中に銀行からのものがあった。 内容を見てビックリした。何と『入金』と書いているではないか。一瞬、給料日なのかと思ったが、給料日にはまだ早いし。というか、その口座は給与振り込みの口座ではないのだ。ではいったい、どこからお金が振り込まれたのだろう。 実はこの口座は住宅ローン専用の口座で、ぼくの家族と銀行関係の人以外誰も知らないのだ。 『もしかしたらこれまで払いすぎていたのではないか?』 『嫁さんが何かの懸賞の振込先にしていたのではない
あっっ、そうだった。忘れていた 砂糖が切れかかっていたんだった。 砂糖がなくなりかけていることに 気づいたのは一昨日の夕方だった。 「明日スーパーに行くからその時 買うことにしよう」と思っていた。 予定どおり昨日スーパーに行った。 だが砂糖を買うのはついでであり 主な目的は今日の昼飯の買出しだ。 適当な品を籠に入れてレジに並ぶ。 心に何か引っかかるものがあるが 大したことではないだろうと帰宅。 あっっ、そうだった。忘れていた 砂糖が切れかかっていたんだった。 だが切れてい
頭の中にこびりついている由無し事を 紙くずのようにグチャグチャにして つじつま合わせの外面野郎たちに ドカンと叩きつけたい気分にあります。 そうすれば頭の中はすっきりして 日々の生活はくっきりして 曇った世間ははっきりすることでしょう。
おもに文明国に生息するのが、『妖怪はらまわり』である。取り憑かれると、おなかの周りが膨れていくのですぐにわかる。 この妖怪は実体を持たないが、甘い物などを見つけると、取り憑いた人間の心に働きかけ、誘惑に勝てないようにしてしまう。よく「お菓子は別腹」などと言うが、実はこれ、『妖怪はらまわり』が言わせているのである。 「脳の疲れを取るんために、チョコレートを食べるんだ」とか「タバコの量を減らすために、キャンディをなめるんだ」などと、自分に対して苦しい言い訳をするようになる
「その当時スマホがあったら、 余計な出費をせずにすんだのに」 と思う品物が多々ある。 例えばギターチューナーだが、 現在使っているヤツは 80年代に数千円出して買った物だ。 当時はこの数千円が普通で 決して高いとは思わなかった。 ところが今となってはその数千円が高い。 なぜならスマホのアプリはタダだからだ。 しかもスマホだと常に携帯しているので 飲み屋などに飾りで置いてある ギターを突然弾きたくなった時に重宝する。 このタダは安い。
この駅のすすけた壁に 『雨の過疎』という わけのわからない 言葉が書いてある。 誰が書いたのかは 知らない。おそらくは 何十年か前、この街が まだ賑やかだった頃に 今の世を見てきた人が 落書きしたものだろう。 いつも雨を待っている この街の今の有り様を 案じているように 思えてならない。
先日、嫁さんと近くのレストランに昼食を食べに行った時、高校の同級生Sにあった。彼は高校以来の友人で、社会に出てからもずっと飲み友だちでいるのだが、コロナ禍があってからは会ってなく、久々の再会となった。彼は仕事でそのレストラン近くに来ていたということだった。しばらく話をして、「また飲み会をやろう」ということで別れた。 彼と別れたあと、ふと思い出したことがある。それは、高校2年の頃の話だ。 他のクラスの男が、先生の車にバイクをぶつけて傷を入れたことがあった。先生は怒り、そ
エスカレーターのある場所は 大がかりな機械が動いている 危険極まりない場所であって、 親が「その辺で遊んでなさい」 とほったらかす場所ではない。 また監視役の爺さん婆さんが エスカレーターで遊んでいる 孫に目を細める場所でもない。 上りエスカレーターは階上に 移動するための機械であって 「ヨーイドン」で駆け下りる ゲームのための遊具ではない。 下りエスカレーターは階下に 移動するための機械であって、 駆け上がって足や腰を鍛える トレーニングの器具ではない。
寝不足というと本人の不摂生に起因するものと思われがちだが、実はこれは妖怪の仕業なのである。パソコンやスマホには、必ずこの妖怪が潜んでいる。 この妖怪に取り憑かれると、時間が経つのを忘れさせられてしまう。午前1時を過ぎても、2時を過ぎても、「まだまだ」という気分にさせられるのだ。 特にブログを書いている人がこの妖怪に取り憑かれると、「集中力がなくなる」「アイデアが出なくなる」「文章が雑になる」などといった症状が出てくる。 また妖怪は、パソコンをフリーズさせたり、誤
スーパーなどで買い物して 帰ってきてからいつも困るのが 玄関での卵割れだ。 これがけっこう事件なのだ。 せっかくそこまで慎重に 慎重に運んできたのに 玄関を開けた途端に気が抜けて つい乱雑に置いてしまうのだ。 中身が溢れてしまうと 他の荷物や床についてしまい 乾くまではぬるぬるするし 乾いたあとはこびりつくし。 なーんてことにならないように 気を抜かず荷物を食卓の上に 置こうとしたら角っこにカチッ 「あーあ、卵割れちゃった」
1, この街のチンチン電車が廃止されてから24年経つのだが、今でも時々チンチン電車の夢を見ることがある。 その内容のほとんどが、 『渋滞でバスがなかなか来ない。このままだと遅刻すると思い、電停まで走って行く』 というもので、あまり思い出したくないことばかりを再現してくれるのだ。 とはいえ夢は、当時の電停付近の風景や、電車の車内を正確に再現してくれている。その当時の乗客の服装などを再現してくれることもある。たまに近くの民族学校の制服や、職工さんの油の染みた作業着が、
環境は変わりません。 職場も変わりません。 中古車を購入しました。 ゆえに車を買う予定はありません。 スマートフォンを変えました。 今回もiPhoneですよ。 慣れているので使いやすいです。 機能も充分満足してます。 国内旅行は行っておりません。 海外旅行も行っておりません。 出張なんてありません。 長期出張もありません。 家を買う気はありません。 リホームする気もありません。 そんな興味はありません。 引っ越しも予定していません。 趣味は変わらず読書です。 そうそう
階段の怪人が ジッとこちらを伺っている 来る日も来る日も 飽きもせずに ジッとこちらを伺っている たまに足を踏み外すのか ギイッという音がする