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生き物の詩

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生き物を扱った詩やエッセイです。
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記事一覧

【詩】木の幹に

木の幹に何かが 貼りついているように見えるのだが あれは鳥だろうか何だろうか 木の色に同化…

新谷雅老
4日前
13

猫修行

 猫を飼っている人から聞いた話だが、今まで飼った猫は必ずと言っていいほど1~3ヶ月行方不…

新谷雅老
2か月前
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【詩】鳴き声

犬は常に一人称で宣言する。 「我、主人の恩義に報わん」 彼らは滑舌が悪いので 人の耳には「…

新谷雅老
1か月前
12

【詩】サル社会

気づいてみると世の中は 遺伝子どおりのサル社会 とやかく言っても現実は サル知恵同士の騙し…

新谷雅老
1か月前
7

人間は夏向きの動物である

 最近、野生動物の番組を見ることが多くなった。  この間は北海道の野生動物を追っていた。…

新谷雅老
1か月前
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【詩】ケロケロ人生

ケロケロ人生重ねていけば いつかは手が出る足が出る それまでしばらく我慢して ここで静かに…

新谷雅老
1か月前
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鷺の棲む川

1, 近くの川に数羽の鷺が棲んでいる。 河口の方には更に多くの鷺が棲む。 四十年程前その川には鷺どころか サカナや亀さえ棲んでいなかった。 鷺が川に居着くようになったのは 川がきれいになり、それに伴って サカナや亀がもどってきてからだ。 ぼくが社会に出た頃に、その姿を ボチボチと見かけるようになった。 それまで野生の大きな鳥といえば カラスくらいしかいなかったので 最初に鷺を見た時は、予想以上の 大きさにびっくりしたものだった。 2, この地域には地名やバス停の名に 鷺とい

【詩】公園仁義

公園に数羽のスズメがいた。 何かをひろって食べていた。 スズメの周りにハトがいた。 何かを…

新谷雅老
1か月前
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【詩】空を翔べ!

漠然と思い浮かべてた 大切な一日が 今日風に乗って おれのもとにやって来た 空には大きな雲…

新谷雅老
2か月前
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【詩】彼岸猫

老いた野良猫尻尾を振って ナムアミダブナムアミダブ 不安な心でいるのだろうか 願を掛けてい…

新谷雅老
2か月前
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ライバル

ぼくが中学生の頃 親戚の家にクリという犬がいた。 横須賀の久里浜生まれということで その名…

新谷雅老
2か月前
4

【詩】ともだち

何を言っても知らんぷりして したい放題のネコを見て人は こう思っているのであります。 『無…

新谷雅老
2か月前
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【詩】大雨の草むら

大雨の降る夜の草むらで 静かに鳴いている虫たちは この雨に濡れていないのだろうか 巣の浸水…

新谷雅老
2か月前
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【詩】痩せぎすのバッタ

濃い緑色の作業着を着込んだ 痩せぎすのバッタは 滑り止めの付いた ギザギザの地下足袋を履き 股の膨れたニッカーボッカーに 力を込めて、工事現場を 飛ぶように歩いている