「若いデザイナーが起業して失敗した話」というGoodpatch Anywhereデザインマネージャーの大堀さんが書いたnoteを読みました。
筆者も24で独立し、デザイナーから経営者になった身なのでとても共感できることが多く、刺激を受けました。
これに触発され、起業してこれまで経験してきたことを、自分なりの視点で振り返ってみようと思います。
デザイナーから経営者になるためにやってきた5つのこと
1、 自分の仕事を言語化する
2、 人に頼る
3、 組織をデザインする
4、 やらないことを決める
5、 経営者としての自覚を持つ
1、 自分の仕事を言語化する
まず自分が普段やっている仕事を、他の人ができるような状態にしました。言語化できない仕事というのは再現性がありません。
つまりいつまで経っても自分のやっている仕事を同じクオリティで他人に任せることができないということです。
正直、これに関してかなり苦労したのですが、1流のデザイナーたるもの言語化できないことはデザイナーの恥。時間をかけて自分が培ってきた知見や仕事の流れをワークフローに落とし込んでいきました。
2、 人に頼る
とにかく人に土下座しまくりました。人に頼り、仕事を任せ、人の力を借りるためには、土下座する姿勢を厭わないという意志を持つことが大事です。
人に頼れないということは、いつまで経っても1人で仕事を抱え込み、プレイヤーを脱却することができないということです。
1流のプレイヤーが必ずしも、1流の経営者になれるとは限りません。
ほんとに経営者の仕事ってこれっすわ。
3、 組織をデザインする
組織変革のために資金調達を実施しました。
また経営理念のアップデートと経営理念に基づいた評価制度・グレード等級の策定を行いました。
サイトをデザインすることは経営者の仕事ではありません。デザインすべき対象は「組織」です。(過去の自分に言ってやりたい)
Maslowに念願のコピーライターがジョインしました。わーい🎉
4、 やらないことを決める
やらないことを定義し、それを守るようにしました。
現代経営学の父、ピーター・ドラッガーやスティーブ・ジョブズも「やらないことを決める」重要性を歴史で語っています。
デザイナーさんだと感覚的に理解できると思うのですが、足し算より引き算の方が効果が高いケースが多いです。いいデザインを生むために、無駄を省いていくプロセスと同じように、いい成果を生むためにはやらないことを決め、意思決定していく必要があります。
5、 経営者としての自覚を持つ
デザイナーから経営者になるために、経営者としての自覚を持つことを強く意識するようにしました。
「自分は何者なのか?」というセルフイメージが行動や習慣を変えていくからです。
とはいえデザイナー出身の経営者がこれを行うのはハードルが高く、筆者も職人気質なデザイナー人格がまだ根強く残っている感覚があります。
日本で初めて上場したデザイン会社、Goodpatchの土屋さんは営業出身であることが強みになったと語っている。とても背中を押される。
一番大切なのは「自分がどうありたいか?」
とはいえ、人によってなりたい経営者像って全然違うと思いますし、むしろみんな違ってみんないいと思います。スケールすることも資金調達することも上場することも全て手段でしかありません。
最終的には「自分がどうありたいか?」なので、あくまで自分にとって理想の「経営者像」を解像度高く、追求し続ける意志が大切なんじゃないかなと思います。
経営者になることを目指すよりも、自分なりの「自己実現」を目指してみる方がなんか楽しそうじゃありませんか?
最後に
デザイナーから起業してやってきたことを6000文字程度でまとめました。
これから法人化を目指すデザイナーさん、経営者として成長していきたい方の背中を押せるような内容になっていれば嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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