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詩・短編小説風

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詩 お腹に穴

詩 お腹に穴

あの娘と別れた時、お腹の真ん中に大きな穴があいた感覚だった。
ズドーンとカメハメ派で貫かれたような感じ。
死んでるのと同然だ。
せんずで回復したいけど、そんなものない。
でもあれから少しづつ回復してきたけど、30年経った今もまだ穴はふさがっていない。

あぁ、あの娘に会いたい

詩 大きくできない

あの人の雑なところとか
あの人のいい加減なところとか
あの人の上から目線の喋り方とか
あの人の威圧的な態度とか
あの人のゲスな発言だとか
あの人の気持ちわるい人間性とか
あの人のなぜだかイライラする雰囲気とか

どれもこれも人それぞれの良いところだ、と
言える器の大きな人間になりたい

詩 あなたのためなら

愛するあなたに喜んでもらえるなら
わたしは何だってする

料理、洗濯、掃除はもちろんやるし
欲しいものがあれば何でも買ってあげる
お酒の好きなあなただから
毎晩飲んで帰ってきてもいい
帰りが遅くなってもいいし
毎週土日にどこかに出かけてもいい
あなたが喜ぶんだったら
ただそれでいい

あなたが私に求めることなら何だってやる
どんな破廉恥なことだって
さらりとやってみせる

会社で気になる娘がいて

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詩 努力するときに大事なこと

努力しても必ず報われるとは限らない
努力しても他人に評価されるとは限らない
努力するときに一番大事なのは
見返りを求めないことで
努力自体が楽しくなければいけない

詩 ここだけの話

ここだけの話だよと
いろんな人から同じ話が耳に届く
みんなわくわく言いたくて仕方ない
あの人の不祥事
地位が高くなればなるほど
その人の転がり落ちた身の上話は
甘い蜜の味
あの人も大変だねと小声で囁きながら
胸の奥には快楽が溢れ出て
喉元まで登ってくる
言いたくて仕方ない
あの人の不祥事
これからどうなるんだろうと
心配そうな顔をしながら
快楽に溺れながら私も誰かに話してる

詩 いたずら

食べ終わった給食の食器を両手で持ちながら
机と机の間を、あいつは歩いてきた
別にあいつに恨みがあるわけではない
かと言って好んでいるわけでもない
ただ偶然同じクラスになったあいつ
あいつが近づいてくると
足を出したらどうなるだろうかと
そんな思いが湧き上がってきた
あいつに気づいていないフリをして
ちょうどあいつが横にきた時
スッと足を出した
想像していたわけではないけど
あいつは思った通り無防備

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詩 距離

詩 距離

つないだ手を離さないで
ずっと一緒にだなんて
綺麗な言葉で聞こえはいいけど
たまには離れたくなることもある
あなたもそうでしょう
だってやっぱり飽きてしまう
それにお互い距離があって
知らないことがあるほうが
魅力的に見えるでしょう
あなたのこと全部知ってしまったら
興味がなくなりそうで怖い
今どんなに愛していようと
私の心はすっかり冷めてしまう
こんなこと、あなたには言えないけどね

詩 涙

詩 涙

あなたのことを思い出すたび
記憶は瞬きして涙があふれる

あのままあなたとの関係がうまく続いていたら
今よりもっと幸せだったんだろうと思ってしまう

でもそんなのは分からない
あなたと一緒にいることが
苦痛に感じるようになっていたかもしれない
いずれ別れて、自堕落な人生を送り
もっとどうしようもない人間に
なっていたかもしれない

あなたのことを思い出すたび
懺悔の気持ちが湧いてくる
あなたに謝り

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詩 出会いの季節

詩 出会いの季節

「今日、七夕だったよね?天の川見れるかな?」

7月7日の夜に中3の娘が父親である私に問いかけてくる。ここ2年くらい娘は私に話しかけることがなかったから驚く。

「今夜は晴れてるから見れるんじゃないかな」

「それじゃ見に行こうよ」

私は小さい頃から七夕にまったく興味がなく星座にも興味がない。実物を見たこともないし見ようと思ったこともない。どっちの方角に見えるのかも知らない。だから見に行こうと言

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詩 怒り

詩 怒り

理不尽なことを言われ
とても腹がたっている
偉そうに上から目線で言いやがって
何様のつもりだ
きさまにとやかく言われる筋合いはない
変な価値観を押し付けるな
自分が全て正しいと思うんじゃねえ
老害なことに気付け
(死んでも気づかないだろうけど)

ぼこぼこにしばいて
心の底から後悔させて
すみませんでしたと言わせたい

だれかこの気持ちの処理方法を
教えてください

気づいていない

気づいていない

僕は気付いていない
あなたがそばにいる本当の大切さを
当たり前すぎて
むしろ嫌に思うことがある

家でゆっくりしていると
掃除ぐらいやってと言われること

ゆっくりしたい時に話しかけてくること

1人で出かけようとすると
「自由でいいね」と言われること

何が食べたい?と聞いておいて
結局自分の食べたいものに決めるところ

何か面白い話はない?と聞いておいて
結局自分の話ばかりするところ

つい鬱

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詩 私だけ

詩 私だけ

人は「こう見られたい」って気持ちがあって
理想のタイプの演技をする

かっこよくみられたい
天然キャラで可愛くみられたい
賢い人にみられたい
人生の成功者に見られたい

そういう演技って見ていてけっこう分かりやすくてイタい

でもわたしは違う
きっとわたしは知的でカッコいいひとにみえていて、みんなから羨望の眼差しでみられているはず

【詩】大切なこと

【詩】大切なこと

ずっと続くと思っている幸せは
とても簡単になくなるものだ
その時には気付けない

雲ひとつない晴天のときに
このあと雨がふることを
想像できないのと同じ

これから起こることなんて
僕には分からないし
分かりたくもない

ただ言えることは
今がいちばん大切で
楽しんで生きることが大事だということ

自分にそれができているかどうかは別として

【詩】ふと思い出す後悔

【詩】ふと思い出す後悔

あのときこうすればよかった、とか
こう言えば良かった、とか
あんなこと言わなければよかった、とか
あんな態度とらなければよかった、とか
もっと優しくすればよかった、とか

ふと昔のことを思い出し
後悔の気持ちが湧いてくる
そんなこと思い出したくもないし
忘れてしまいたい

でも自然と意識に上がってくる
こういった感情には
何か意味があるのかもしれない

どんな意味があるのかと考えて
人に優しくなる

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