第7回「トラウマによる解離からの回復」レジュメ(最終回)

2021年1月中ごろから「トラウマケア系研究会」という名前で研究会を作り、メンバーを募集しました。
この研究会はひとつのテキストを読んで終わりという形式ではなく「トラウマケア」というテーマで継続的にさまざまな本や論文を読んでいきます。
参加メンバーはトラウマケアやスキーマ療法や愛着問題に関心のある人を募りました。今回の課題図書である『トラウマによる解離からの回復』では、他分野交流をしたかったため、院生またはそれに準ずる有識者に声をかけてレジュメ担当してもらうことになりした。

●説明書

●これまでのレジュメ

●これまでの議論

●当日のレジュメ

今回は、初回に担当して以来、2度目の担当してまりんがレジュメ担当をしました。

これまで、解離としてパーツが生まれる(分離が起こる)仕組み[1-2回]、パーツがとはどのようなものなのかの説明[3回]、特定のパーツや症状にはどんな特徴があるのかの具体的な理解として愛着パーツ/自己破壊パーツ/解離性同一性障害[4-5回]を扱いました。

そして前回の範囲では、これまでのところで解説された様々なパーツたちへの治療の大枠の方針を様々な事例とともに学んできました。

今回の範囲である10章では、これまで不安定で無秩序だった愛着を安定型の愛着にするための技法の紹介とその過程でのセラピーの困難を事例とともに紹介します。また、11章では、治療のゴールを示しつつ実際にどのようにゴールに辿り着くかを事例とともに紹介しています

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●主な論点

①身体感覚などを感じ取るトレーニングは別の手法で済ませている設定なのだろうか。たしかにボディスキャン(マインドフルネスのワークの一つ)やバタフライハグ(EMDRの両側刺激のひとつという意味で使用した)みたいなことで解決できるのか…?


②誘発された感情・反応・身体反応とは、過去のものでしかないのか?


③日常を送る自己は感情がないのか、それともうれしかったり切れたりするのか


④パーツに名前を付けるとはどういうことか


⑤パーツの役割の変化は防衛パーツ以外にどのようなバリエーションがあるのか


⑥p.278の「所有する必要がある」の「所有する」とはどういう意味か


⑦治療がゴールするまで何年かかるのか、理想でしかないのか


⑧治療のゴールは脳梁の機能を育てるということだと思うが、EMDRとのちがいは?


⑨パーツの幼さと「起こってきたこと」から生き残った能力に共感を持つ。ってどういう意味?


⑩付録Fの4つの質問 のステップ4「いますぐ,ここで必要なものは何ですか?」この答えが制限付きであること,「セラピストからの適切なコーチングのもとで日常を送る自己が提供できる具体的なもの」というのが厳しい場合があると思う。コーチングとは結局,「あなたは大人だから,安心や注目や選択肢やその子がほしいものや,その子がいるということに気づいてるよ,というメッセージを与えられるよ」と気づかせることなのか。



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発達障害者まりんのスキーマ療法体験記
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