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マルガスキーカンパニー

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脳内社員たちによって綴られた、2019年冬から春までの記録です。
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2019年1月の記事一覧

日報    1月31日

記入者: かくなみ みほ 白状します。今日、仕事中に居眠りをしました。 それも、会社に置いてあるソファーで堂々と! 小一時間くらいでしょうか。 それはそれは、幸福な睡眠でした。 薪ストーブがパチパチ音を立てる様子を耳で聞きながら、 だんだん遠のいていく意識を味わいました。 眠っている状態と起きている状態の、 ちょうど真ん中くらいの場所に意識がありました。 海の波のように、 打ち寄せては遠ざかり、 遠ざかっては打ち寄せ…… 一瞬の出来事のように感じました。 しかし目

日報    1月30日

記入者:明明 ミンミンは、汽車が好きです。 会社がある北海道のこの町には、汽車が走っています。 一つ一つの駅の間隔が広くて、 実際に乗っている時間と距離とは関係なく、 とても遠くに運ばれていくような気持ちになれるんだ。 本をじっくり読んだり手紙を書いたり、 お弁当のおにぎりをそっとかじったり、 発泡酒の缶をカシュっと開けたり、 眠たくないけど目を閉じてみたり。 それはそれはいろいろな過ごし方がある。 ミンミンはそんな人たちを見ているだけで、 胸がほっこほっこしてくるの

日報 1月29日

記入者:タラバミント 今日、作業中に「シンプル」と打ったら、 パソコンの自動変換で思わぬ結果が表示された。 「simple」と出てきたならまだわかる。 最近、英語のカタカナ読みから英単語変換をしているから、 パソコンが学習して初めから英単語表記を表示してくれた、 という可能性だってある(だからパソコンは恐いなぁ)。 僕は単純に、「シンプル」と打ち込みたかった。 しかし今日出てきた結果は、想像を超えるものだった。 結果はこれだ→「神父る」 ……「神父る」、だと? 「

日報 1月28日

記入者:かくなみ みほ 幼少の夕ごはん時に聞こえた、 「ご飯ですよ〜!食卓につきなさ〜い!」 というのはいい響きでした。 嗚呼……ついにごはんの時間かぁ。 煮物のいいにおいに鼻がふくらみました。 机の上でやりかけの工作や、 新しい思いつきの準備やら、 兄弟とふざけ遊ぶやらで、 夕刻、わたしはだいたい忙しくしていました。 食卓につきたくない訳ではなかったのです。 言うなれば、どうしてもつけなかった。 ごはんも食べたいけど、 やっていることを止められなかったんですね。

日報    1月27日

記入者:明明 今日は社長がパートナー協定を結んでいるコンサルさんも一緒にお昼でした。 ミンミンは腕によりをかけて、 サンドウィッチを作ろうと思ったのです。 パンは、バゲット系がいい。 中身はハムとチーズ! 出来上がりを想像しながら、 近所のドラッグストアに行きました。 品揃えが豊富なドラッグストアです。 パンコーナーに確か、バゲットがあったはず…… そんな予想を立てて行きましたが、 あいにく、バゲットはありませんでした。 今度は向かいのコンビニへ。 独自ブランドの

日報 1月26日

記入者:タラバミント 何事もやりすぎはよくない。 と、思いつつ、僕の机上には今、ビスコが乗っています。 これは、間食用のビスコです。 つまみ食いとか間食って、 ちょっとしたはずみで手が動きだすんです。 食べ過ぎはよくないなぁと思いつつ、 ついつい手が伸びる。 そんな風に物事が進行していく体験は、 背徳感のかたまりみたいに思えます。 半径1キロメートルが僕の世界の全てだった頃、 いろんな大人から、規則正しく生きろと言われてきました。 だから、間食なんてしちゃいけない

日報    1月25日

記入者:かくなみ みほ 東京。 東京って場所は、いろんなことを言われますね。 ほめられたと思ったらけなされて、 けなされたと思ったらヨイショされる。 危ない街って言われたり、 憧れの街って言われたり。 東京のシャウトが聞こえます。 「一体どっちだよ?!好きなの?それとも嫌いなの?」 わたしは東京が好きです。 会社のある北海道も好き。 それぞれ良さがあるんですよ。 個々で良さを活かさないで、 誰かの真似しようとするから、 人の奪い合いや、 資源の奪い合いしちゃう

日報    1月24日

記入者:明明 「極悪人ください!」 思わず耳を疑ったよ。 私、悪を束ねているように見えるのかな。 ふむ。 まぁ話だけは聞こうじゃないの。 一体どういう状況なんでしょう? どうしても倒したい敵がいるとか? 何が何でも取り返したい財宝があるとか? そういう緊急事態かしら。 ミンミンにできることがあるなら、助けるよ! そういうことを一瞬で考えた。 でもね、違った。 「ごくあくにんください!」 って聞こえたんだよね。 「くあ」じゃなくて、 「か」だったみたい。 (あ

日報    1月23日

記入者:タラバミント 最近のパソコンの性能は、 常にアップグレードされるらしい。 打ち込んだ文字が勝手に変換されるようになったときは、 慣れない動作にしばらく四苦八苦したな。 今日は、「冒険」と打ち込みたかった。 僕はキーボードに「ぼうけん」とタイプした。 仕事中ではあったが、僕は思わず吹き出してしまった。 変換されて現れた漢字は、「暴犬」だった。 “ぼうけん”という音に間違いはない。 しかし、「暴犬」はどうだ? 僕は暴れ狂う犬を想像した。 ああ、そういえばいたなぁ

日報    1月22日

記入者:かくなみ みほ 我が社には振り子時計があります。 ネジをまき忘れると、とたんにふてくされ、だんまりになります。 そんな振り子時計。 今日は、普段見せない優しい表情で、 しかし鋭い切り口で、静かに説教してくださいました。 以下、振り子時計のお言葉です。 凛としたり緩んだり、 ONにしたりOFFにしたり、 ご飯食べてはトイレに行き行き。 この世はとかく「出し入れ」「押し引き」が快感みたい。 わたしの振り子と同じね。 わたしの振り子も、右にいったり左にいったり、

日報    1月21日

記入者:明明 ・しろくてくろし【白くて黒し】 自分のことを色で表すとしたら、何色だと思う? 一色だけじゃなくてもいいよ。 何色混ぜてもいいよ。 今の気持ちでもいいし、 今までの経験からでもいいよ。 ミンミンのここ最近の色は、「白くて、黒い」です。 それって灰色でしょう? と、出張先で会った人に言われました。 でもちょっと違うのね。 「白でもあり、黒でもある」という要素が大切なの。 見た目は灰色なんだけど、 白と黒から成っているという、 そこのところを強調したい気

日報    1月20日

記入者:タラバミント 初めてのお天気雨を覚えていますか。 あれは、僕がまだ小学校に通っていたときのことです。 この世のものとは思えない光景でした。 目に映るすべてを、水滴の粒が包みこんでいきました。 灰色の雲の隙間からあふれる太陽の光が、 キラキラと眩しかったな。 それはそれは、みずみずしい美しさでした。 思い出されるたび、 この日の光景は都合良く美化されています。 もっと土くさくて、ほこりっぽかったかもしれない。 そんなことは都合良く忘れていますよ。 ここに

日報    1月19日

記入者:かくなみ みほ 今日は、父の職場に行きました。 わたしは父のことを何も知らなかったなぁ、と痛感し、 ひとりこっそり、しょんぼりしてしまいました。 退社して、家に帰ってきて晩ご飯を食べるとき、 同じ食卓で父はどんな気持ちだったんだろう。 父の思いも知らないで、 世間知らずなことをたくさん言ってしまった。 傷ついたこともあるでしょう。 でも、怒りに任せて叱られたことって、 思い返すとほとんどありませんでした。 「しっかり生きろよ」 というメッセージを、 交差

日報    1月18日

記入者:明明 午前に1本、午後に2本、 合計3本の「ネギ」を目撃しました。 1本目はね、 おじいさんが運転する自転車のカゴに入っていました。 早朝の、冬の風が吹いていました。 おじいさんが握るハンドルが震えていて、 その震動に合わせて、ネギも揺れていました。 緑の部分が活き活きしていて、ハリのあるネギ。 くったくたに煮て食べたいなぁって思いました。 2本目はね、 スーパーのビニール袋に入っていました。 袋を持っていたのはお兄さん。 ネギの他に、プリンの容器が透け