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日々是”口実”(にちにち これ ”こうじつ”) 壱ノ巻

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通勤電車や通勤途上で見聞きしたものごとから愚にもつかない日々の雑感をまとめてます。(ぴったし1200字練習帳)
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記事一覧

「”消防署の方”から来ました」?

 現在の「振り込め詐欺」などの詐欺事件は複数の人間や機材を介在させて複雑な「誤解の構造」…

数井_椎
1か月前

7月のなすびは大汗をかくか?!

 父親譲りのせいで、生まれつきの汗かきである。  それも半端がないのでいつの間にか夏が嫌…

数井_椎
4か月前
2

眼鏡って…

 メガネが無いのである。  今朝、遅刻しそうになったので慌てて家を飛び出した。  夜中に降…

数井_椎
4か月前
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黄昏時に立つフリーレン

 朝刊の川柳に、黄昏時には孤独を感じるという意味の句が載っていた。そう言えば幼い頃、夕焼…

数井_椎
6か月前
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秒速5センチメートル…

 「秒速5センチメートル」は、2007年に公開された新海誠監督の代表作の一つだ。満開を過…

数井_椎
7か月前
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阿笠博士の駐車場

 時折「あれはなんだったんだろう」という不思議な出来事に出会う。長く生きているせいかもし…

数井_椎
8か月前
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改札口にて

あれほど暑く長かった夏がやっと終ったと思ったら、逆に過ごしやすい季節は足早に過ぎてしまった。そしていつの間にか早朝は息が白くなる季節になってきた。戸外へ出ると冷たい北風に思わず肩がすぼむ。冬がやってきたのだ。通勤とはいえ出かけるのが億劫になる季節だ。 最寄駅は2つの路線が交差するターミナルで、通勤・通学の人の群れが入り乱れていつもごった返している。駅には南北に線路を跨ぐ自由通路があり、中央付近に10台ほどの自動改札機が並んでいる。多くの人がうつむきながら無言のままで改札口に吸

車窓より

梅雨明け間近な田舎の風景が電車の窓を流れてゆく。 停車駅のプラットホームをゆっくりと離れ…

数井_椎
1年前

たまには原典にあたってみよう

月一でマッサージ店に通っているが、性格的になかなか人馴れしないため、予約を入れ、施術の合…

数井_椎
2年前

過ちは繰り返されるのか…

戦争である。 ロシアがウクライナに侵攻して、半月以上になった。過去の何十年にもわたった西…

数井_椎
2年前
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黄昏と占い

お彼岸を過ぎると日暮れが遅くなり、真っ暗になった道をとぼとぼと帰宅することが少なくなった…

数井_椎
3年前
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”いとはん”と”こいさん”

電車から見える桜がどんどん開いてきて、春めくスピードが速まった。周りの様子も何となくウキ…

数井_椎
3年前
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春告の花

「梅も嫌いよ、桜も嫌よ」で始まる艶っぽい都都逸があるが、この季節、梅、桜、そして桃の春告…

数井_椎
3年前
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満員のリュックから出た蜘蛛の糸

9月に入って通勤電車が混みだした。 中高の生徒が破壊力抜群の”何たらface”というリュックを背負って、扉付近に屯するせいだ。友人同士頭を寄せ合って円陣を組むかのように集まる。それぞれが目の前の友人相手にスペースの確保を図るから、リュックを含めると更に大きな面積を占有する事になる。ただ面白いのは、互いにほとんど話をせず、スマホの画面に見入っている。大抵はゲームか、漫画、動画の類で、時折参考書など。周りの様子など気にする気配も無いし、もちろんそこには、自分たち以外の「人」の存在