![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/116773748/rectangle_large_type_2_2291010fe3143e9bc5771dde9151ab9d.png?width=1200)
「経済」の本から「幸せ」を考える
今朝ご紹介する本は、ヤニス・バルファキスさんの『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』です📖
元財務大臣の著者が、父の立場で、ご自身の娘さんに贈った本書。
なぜ、こんなに「格差」があるのか?など、経済の仕組みを10代の娘さんも分かりやすいように優しく解説した1冊です。
無知=幸せ?
私が、本書で特に心に残った言葉は「無知は幸せということだ」です。
「本物の幸せには、無知と反対の”何か”が必要になる」と、ヤニスさん。
その例として、マトリックスに出てくる、仮想現実に人類を閉じ込める機械「HALPEVAM」の話を紹介しています。
世界と衝突し、葛藤を経験することで、人は成長する。
HALPEVAMは人間に奉仕するために開発されたとしても、結局は人間をディストピアの中に閉じ込め、人の嗜好を固定してしまい、その中の人間は成長も発展も変身もできない。
「無知」の代償
どういうことか?経済の面から、考えてみましょう。
HALPEVAMの目的は、人間の欲を満たすこと💡
それは、つまり、今の市場社会が成し遂げようとしていることにつながります。
誰もが経済についてしっかりと意見を言えること。
専門家に経済をゆだねることは、自分にとって大切な判断をすべて他人に任せてしまうことだ。
だから、経済を理解する必要がある。
仮想現実に人類を閉じ込める「HALPEVAM」なんて、マトリックスの世界の話だよね。
そんな風に思いながら読んでいた私は、ハッとして「無知」の代償を実感したのです。
「経済って難しいし、よく分からない」と距離を置いてきた私は、大切な判断を他人に任せていたのだと痛感しました。
本物の幸せとは?
例えば、kindleで表示される「おすすめ」書籍たち。
確かに、私の嗜好に合ってはいるし、きっと読んだら面白いし満足度も高いです。
でも、時には、自分では選ばない本を手に取ったり、誰かにおススメしてもらった本を読んだりするから、世界は広がっていくのだと思うのです。
満足と不満の両方がなければ、本物の幸福を得ることはできない。
満足によって奴隷になるよりも、われわれには不満になる自由が必要なのだ。
無知は嫌な思いをすることが少なくて、確かに幸せかもしれません。
だけど、知ることで世界が広がり、不満も見えるからこそ”本物の幸せ”を知ることができるのだと思いました。
「よく分からないけど、ま、いっか」
何となく放置している経済のこと、その他のこと。
この本をきっかけに「学ぶ」行動を選ぼう、と決意したのでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。