第六章 顧客へ提案する 『THE PARTNER SALES』
パートナーへの勉強会が功を奏せば、いよいよパートナーによる顧客への提案がはじまります。ぜひパートナーのセールスと一緒に営業先へ訪問しましょう。
そんなことをしたらいくら身体があっても足りないと思うかも知れません。たしかにパートナーセールスは一つ一つの案件に深く関与できないということは先に述べました。そのため、商談同行を薦めることは矛盾しているようにも聞こえます。しかし、これは自転車の補助輪のようなもので一時的なものです。各セールスが一人で乗れる(売り切る)ことができるよう、徐々に補助を減らしていくのです。この営業現場でのサポートが、各セールスの「売る力」と「売れる自信」を培い、パートナーセールス一人では抱えきれないような膨大の案件を同時進行させることになるのです。
自社のプロダクトに圧倒的な製品力があるならともかく、そうでなければ別の形で差別化を図っていく必要があるのは前に述べたとおりです。そして、営業サポートは立派な差別化ポイントの一つなのです。みなさんにとっては手間がかかる踏ん張りどころですが、ここでの踏ん張りが後の結果に大きな違いをもたらすでしょう。
「売れる=パートナーが喜ぶ」ではない?
商談時にセールスの方の助けになればそれがみなさんの信頼につながります。そして、商談情報は部課で共有されますから、情報が広がって他のセールスにも「自分も提案してみよう」と思ってもらえる波及効果が期待できます。
ここで気をつけなければならないのは、自社プロダクトを売ることがパートナーのセールスに喜ばれることとは限らないということです。ここでは二つほど例を挙げることにしましょう。
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タイトル:THE PARTNER SALES ー3名の営業チームで3,000人の営業組織を味方につける営業理論 パートナーセールスに関す…
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