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「詩の本」を読んで

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2021年2月からnoteに自作詩を投稿しています。詩を書きだしたのがその前年20年12月から…という詩も文学もまだまだ勉強途上。そんな私が読んだ古今の詩集、詩に関する本を読んだ…
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2021年12月の記事一覧

■90歳が詩で描く世界

■90歳が詩で描く世界

「詩集」を読んで 谷川俊太郎(6) 不定期刊「虚空へ」 (新潮社、2021年9月刊)、「詩に就いて」(思潮社、15年4月刊)。

図書館に並んでいた2冊を一気に読む。新刊本は、新聞の書評で取り上げられたりしていると、すぐに借りられてしまい、予約しても何人も先客がいて何か月も待たないといけない。しかし、詩の本はそれほど人気がない。前者のほうは谷川詩集の最新刊のひとつだが、すぐに借りられた。

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■戦争ほど重い体験はない

■戦争ほど重い体験はない

「詩集」を読んで 石原吉郎(5) 不定期刊「サンチョ・パンサの帰郷」 (思潮社、2016年3月刊)。

戦後シベリア抑留経験がある、石原吉郎(1915-77)が帰国後10年近くたつ1963年に出した詩集の復刻版である。図書館で借りて読んだ。

戦争体験のない人間がほとんどになってしまった令和の時代。
今月は太平洋戦争開戦80年ということもあって、NHKなどは関連の番組を再放送を含めてずいぶん放送し

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■大ヒットメーカーが影響を受けた現代詩人は?

■大ヒットメーカーが影響を受けた現代詩人は?

「詩集」を読んで 渡辺武信(4) 不定期刊ルビーの指環・木綿のハンカチーフ… 松本隆作詞50年(記事本文は有料会員のみ読める)という記事を先日、日経新聞で読んだ。
記事中、松本隆が20代のころ、50年前に影響を受けた詩人が渡辺武信である、と知る。

まったく初耳の詩人である。
思潮社の現代詩文庫にも2冊ある人なので、普通に現代詩を読んでいれば出合う人、詩人なのだろうが、「現代詩歴1年」の僕には初め

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