新学習指導要領 評価 技能篇 #23
授業のまとめの回よりも学習評価の回の方がpvが多くて嬉しいような悲しいような・・。
さて、前回は主体的に取り組む態度について、具体例をあげていきました。今回は、知識、技能の技能について記述していきます。
各中学校で評価を付ける時に100点換算や100%換算で点数化しているところが多いと思うので、100点満点で配分を書いていきます。
知識・技能
配分 45
実技テスト 25
ペーパーテスト 20
説明
実技テストなので、ここで苦慮している人がもしかすると少ないのかもしれませんが、技能テストはいつくかの分け方がありますが、大きく2つに分けると、数値化できるテストと数値化できないテストがあります。
数値化できるテスト項目
例えば、数値化できるテスト項目はわかりやすいところでは、50m走、走り幅跳び、1500m走などです。これを評価に入れていないという人はほとんどいないと思います。ですが、これをそのまま、評価に入れた時に、学習指導要領のどの項目に沿った評価なのかと突っ込まれると、痛いところを突かれた・・。ということになります。どういうことかというと、
○ 技能
ア 短距離走・リレー
短距離走・リレーでは,自己の最大スピードを高めたり,バトンの受渡
しでタイミングを合わせたりして,個人やチームのタイムを短縮したり,競
走したりできるようにする。
滑らかな動きとは,腕振りと脚の動きを調和させた全身の動きである。
タイミングを合わせるとは,次走者が前走者の走るスピードを考慮して
スタートするタイミングを合わせたり,前走者と次走者がバトンの受渡し
でタイミングを合わせたりすることである。
指導に際しては,走る距離は,短距離走では 50〜100 m 程度,リレーで
は一人 50〜100 m 程度を目安とするが,生徒の体力や技能の程度やグラウ
ンドの大きさに応じて弾力的に扱うようにする。
〈例示〉
・クラウチングスタートから徐々に上体を起こしていき加速すること。
・自己に合ったピッチとストライドで速く走ること。
・リレーでは,次走者がスタートするタイミングやバトンを受け渡すタ
イミングを合わせること。
これは学習指導要領に記載されている、陸上競技、第一学年及び第二学年、技能の内容です。新学習指導要領 保健体育編(p93)
となった時に、「中学一年生で6秒台で走れたらAだよね」ではなく、自分の体にあったピッチとストライドで走れた結果、6秒台で走れたよね、だからAだね」となるわけです。これは、新学習指導要領になったからではなく、以前からこうなっているのですが、きっと生徒やその保護者、他教科の先生でも知らないし、考えたこともないと思います。ですが、学習指導要領がこうなっている以上、知っておく必要があります。その上で、今まで通り数値化されたテストを行っても問題はありませんが注意が必要ですね。
数値化できないテスト項目
ややこしいのは、数値化できないテスト、つまり評価者の主観になりがちな要素です。これで、生徒や保護者と揉めたという人はめちゃくちゃ多いと思います。うちはありがたいことに、教員1人に対して1台のタブレットパソコンを配布されているので、数値化できない、主観に頼るテストでは必ず、映像に記録します。その時に、「もし、不満があれば一緒に映像をみて、再検証したい人はテスト後にきてください」と伝えています。きた生徒はまだいないですが・・。BやC評価の生徒に対しては、再テストの時間を撮るようにしています。できるだけ・・。その時には、映像を一緒にみて、「ここの場面で肘がここまでしか上がってないからBね」というとそれを意識して練習してから、再テストをするので、評価が上がる生徒が多いです。
という状況にあり、さらに重要になるのが、ルーブリックの存在です。
これを元にして、A、B、Cで評価していきます。テストの日に通知するのではなく、これを元に授業を計画し、実技テストを行うことが必要だと思います。
思考・判断・表現
配分 30
小テスト、もしくはペーパーテスト内の思考を問う問題 10
ワークシート 単元内容 10
保健 学期まとめシート 10
主体的に学習に取り組む態度
配分 25
授業参加率 10
体育 ワークシート 感想振り返り 5
保健 まとめシート 5
ワークシート、まとめプリント提出点 5
評価に重要なのは、授業でどこまで改善できたかを実感することが大事なんだと思っています。成長した分の評価をすることが本当の「評価」なんだろうなと。それがしっかりできれば、足が速くない生徒も5を取れるかもしれないし、一生懸命頑張ってるのに3しかとれない、まぁまぁ頑張るけど、どうせ4しか取れないし、ということが起こってくるんだと思い、悲しい気持ちになります。そんなことも考慮して、文科省はこういった学習指導要領であり、評価の仕方を考えているんだろうな。もっといれば、きっと文科省の人で、勉強できたけど、壊滅的に走るのが遅くて、オール5やけど、保健体育だけ4やった人が「こんなん無理ゲーやん」ってなって考えたんかもしれないなと。
と、思いつつも、「中一で6秒で50m走れて、球技出来んのになんで技能Bなん?」「いや、クラウチングスタートしてすぐ上体が上がるから、その点ができてないよ」といっても理解されないと思います。なので、完全に指導要領通りに評価するのは難しいんだと思います。
何が正しくて、実情に合わせられる人でありたいなと思う日曜日の午後でした。下をクリックするとNITS独立行政法人教職員支援機構の解説動画が見れます。時間のある人は見てみてください。
今回は全ての種目を紹介することはできませんでしたが、各種目ごとのテスト項目を知りたいという人がいたらコメントに「バスケの評価をおねがします」とかなんとか書いてくれたら、まとめようと思いますので、コメントよろしくお願いします。
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