節分にはあたたかい「福茶」を1杯~縁起ものの飲み物で福を呼ぼう!
もうすぐ節分。
今日は節分の行事食の1つ、
「福茶」のおはなしをします。
節分といえば、恵方巻が人気ですね。
節分の行事食はどんなものがあるのかを
調べてみました。
煎り大豆やイワシ、恵方巻以外にも
節分蕎麦、厄除けぜんざい、こんにゃく、けんちん汁など
バラエティ豊か。
めずらしいものでは、くじらや麦飯などもありました。
たくさんある節分の行事食の中で
わたしが最もこころを惹かれたのが、「福茶」。
なぜなら、福茶につかう食材すべてが好きだからです。
福茶とは
具の入った茶、または湯。
具は
・梅干し
・昆布
・煎り大豆・煎り黒豆
・山椒
山椒の入らないものもあります。
茶碗に具を入れて、お茶やお湯を注ぐシンプルな飲み物です。
お茶の種類に決まりはないようです。
福茶の由来
平安時代。
僧の空也上人(903年~972年)が、
疫病の流行を鎮めるために十一面観音像をつくりました。
俥にのせた十一面観音像を牽いて京都の町中をあるきました。
十一面観音像にそなえたお茶を飲んだ病人は回復したそうです。
六波羅蜜寺の福茶
空也上人が創建した寺、六波羅蜜寺。
疫病の流行った951年、空也上人が福茶を振舞ったと伝わっています。
青竹で点てた茶に、梅干し・結び昆布が入ったそうです。
福茶の別名
大福茶(おおぶくちゃ、だいふくちゃ)大服茶・皇服茶・王服茶。
村上天皇(926年~967年)が元日に飲むようになり
一般に広がったということです。
(王が飲む=服するお茶)
病床の村上天皇が
六波羅蜜寺にそなえたお茶で回復した、という逸話もあるそうです。
福茶をつくってみた
茶碗に煎り大豆、梅干し少々、塩昆布を入れて
ほうじ茶を注ぎました。
簡単です。
せっかくなので栄養豊かな古来種の梅干しを使いました。
福茶の味
飲み進みにつれて
梅干しの酸味を感じます。
煎り大豆の香りはあまりしませんでした。
塩気があり、梅醤番茶のようです。
あたたまります。
福茶の効能
梅干しは日本のスーパーフード。
クエン酸や鉄分、タンパク質、カルシウム等が含まれています。
昆布はミネラルが豊富です。
疲労回復、血糖値抑制、むくみ予防、免疫力アップが期待できます。
大豆はタンパク質以外にも
ビタミンB1、ビタミンE、葉酸、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど、ビタミン・ミネラルが豊富です。
お茶は本来、薬・解毒剤としてもちいられました。
お茶に具を入れることで
具の成分が抽出されますね。
まとめ
福茶は簡単につくれます。
福茶の由来に思いをはせながら、楽しんでみてはいかがでしょうか。
今日は節分の行事食の1つ。
福茶のおはなしでした。