ゴッホはパリのイタリアンレストランの女主人アゴスティーナを描きました。
壁紙の黄色に、イスの青。
たてにも横にも筆を動かして
イタリアのお日さまみたいないろんな黄色になりました。
はなやかなアゴスティーナのドレスは、ざくざくと元気な筆で描いてあります。
ブラウスのピンクと水色がきれいじゃない?
これはスカート?もしかしてテーブルクロス?
赤に緑、オレンジに青。
ゴッホはやっぱり、たてたてよこよこ、たてたてよこよこ…と、長くて太い線で描きました。
さあ、今度は顔。何色で描いてあるでしょう?
赤と緑色!
ゴッホは言いました。
驚くくらい元気いっぱいの人たちを
赤と緑で描けるようになるりたいんだ *
赤と緑色の顔は、ゴッホがめざしていた情熱の色だったのです。
Vincent Van Gogh 1853 -1890
L'Italienne 1887
フィンセント・ファン・ゴッホ
イタリア人 1887
お読みいただきありがとうございました。
先日のオルセー美術館の展示替えでこの華やかな作品が久しぶりに登場しましたので早速お届けしました。
黄色の背景に上と右片側だけの縁取りが、スーラやシニャックの新印象派を意識した赤と緑の補色の色使いでこの絵に花を添えます。何気ない椅子の背の青も効いています。
この色とりどりの布はスカートでしょうか?(ウイキペディアにはスカートとあります) ですがどうしても、それがテーブルクロスに見えてしまって… はたしてどちらでしょう。
お知らせ
マティス自由なフォルム展 家庭画報連載記事のご紹介
マティス自由なフォルム展、フランス側のオーガナイズをした当地の親しい同窓友人の連載記事が、家庭画報web 版にて始まりました。
昨年のルーブル展連載に続き、美しい画像と共に、現地で直接取材交渉した本人ならではの興味深いお話が楽しめます。全15話、是非ご覧ください。
(抽選で展覧会チケットが当たるお楽しみもあります。ふるってご応募を!)
「マティス 自由なフォルム」展 国立新美術館 〜2024年5月27日まで。