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loveholics
いつも海に行くと思う事
帰りたくないなあと
いつも海に行くと思う
全身ぐっしょり濡れても
気にしない
シャツが肌に張り付き
素肌が見えたって
構わない
重たくなったら躊躇わずに
脱いでさらしたい太陽の恩恵
その日の夜に支払うツケの事は
その時に考えたら良いのだ
海に飛び込んで
クジラの様に飛沫をあげたい
カモメを見たら
そんな波飛沫を
浴びせかけたい
水滴に日差しが反射して
煌めいて
虹のアーチがかかるのを
見るのが好きだった
髪の毛が海水でガビガビに
固まっても
手でもみくちゃにして
ヘンテコな形にして
遊ぶ事が出来るから
ワックス要らずで素晴らしい
岩場に隠れている
小さな生き物を
捕まえられたら最高だし
浅瀬を泳ぐ小魚を
たまらなく追いかけたくなる
夕陽に染まる水平線を
眺めていると
まだまだ遊んでいたい
この瞬間が終わって
欲しくない
もっともっと
遊んでいたいから
駄々を捏ねて親を困らせて
困らせた分だけ帰るのが
遅くなるし
遅くなれば
好きな海から
離れなくて済むし
親が根負けしたならば
さらにいっぱい遊ぶ事が
できる
駄々っ子モードには
良い事しかない
帰りの車内の
険悪なムードはその時に
考えたら良いのであって
たぶん車の中じゃ
疲れ切って
僕は寝てしまっている
だろうから
考えたって仕方ない事
海に来たならば
満足いくまで
全力で遊び尽くしたい
楽しくて仕方ない何もかもを
貪欲に手を伸ばして
身体全部を使って浸って
びしょ濡れになって
太陽を浴びて
海に抱かれて
何よりも誰よりも
満たされたい
家に帰って入る風呂で
赤く焼けた肌のヒリヒリは
僕が全力で楽しんだ証
その痛みも含めて
僕は海が大好きなんだ