◯が欲しい もっと欲しい
◯は嬉しい
問いに対する答えが
正しかったのだと言う
証になるから
でも右端にポツンと
◯が一つだけ書かれている
答案用紙を見るのは辛い
これを親に見せるべきか
どうするかで
またそこで更なる
正解を導かなければ
いけないのだから
◯が二つあれば
そりゃもう万々歳
誰も彼もが
そんな◯二つを夢に見て
日夜頭を
悩ませているのだから
それが大人になるにつれて
◯二つじゃ物足りなくなり
せめて◯三つ無ければ
納得できなくなって
見る間に膨れていく欲の塊
あぁ◯が欲しい
もっと欲しい
◯に◯を
足したって引いたって
◯は◯のまま
◯を掛けたら
天国から地獄行きとは
不思議なものだ
◯が欲しい
もっと欲しい
得られるのは実際のところ
一瞬の喜びだろうけれど
そうだとしても構わない
◯を◯で囲ってもらいたい
そうして
その周りに花びらを
添えて欲しい
僕なりの花丸な正解を
導けたのならば
それは間違いなく
幸せな生き方だと言う事
どれだけ間違った答えに
辿り着いても
消して直して正しい
僕なりの答えを
見つけ出していく