脳みそが喜ぶ音がする
愛しい恋人よりも熱烈に
昼日中と言わず一日中
手に取り向ける熱い眼差し
注ぐ相手は無機質な顔したスマートフォン
向こうからは自発的に応えてはくれないが
そんなつれない態度もまた良しとして
構わず求めてしまう欲の吐口
求めれば的確に
こちらの要望に答えてくれる
寡黙だが優秀
良くも悪くもなんでもござれな傑物
深い電脳の海の底は
まだ見ぬ未知の世界ばかり
だが夢は見させてくれる
甘い果実に囚われ
今日も僕の心は縛られたまま
熱い眼差しを向けては文字を打ち込んでいく
開けばそこは望む世界
目が眩むほどの魅力的な青い光
脳みそが喜ぶ音がする