風に乗って会いに行く

青く染まりたい

青くなって

空に溶けて

風に乗って

天国ってやつがあるのならば

そこに行ってみたい

太陽がすぐそばにあって

かなり眩しいかもしれない

けどそんな事は些細な問題だ

天使達が集まる雲の庭園を横切って

神様達が微睡む神殿を素通りして

そこは虹の橋のたもと

思い出の溜まり場

顔馴染みの人達が集まる場所

身も知らぬ天使や神様なんかより

僕が会いたいのはそんな人達

小さな手で僕に向かって

手を振る赤子をこの胸で抱きしめたいんだ

久しぶりにじいちゃんに会いたい

恥ずかしがり屋なじいちゃんの

下手くそな笑顔がみたいんだ

頭の中でならいくらでも

描ける夢物語を

どうしたら現実でも

叶えられるのかな

あぁ青く染まりたい

青く染まって空に溶けて

風に乗って会いにいきたい

僕はどうしたって会いに行きたい

言葉を紡げば

せめて心だけは飛ばせられる

天国に届けられる

言葉の可能性は無限大だ

せめて今だけは

僕は言葉を紡いで彼らに会いに行く

魂を言葉にとかして

心を文字に変えて

青く染めて空に溶かしていく

風に乗せれば

僕の心は赤子やじいちゃんに会いに行ける

いまはまだ心だけしか

届けられないけれど

きっと

いつか本当に会える日が

来たらその時はいっぱい

おしゃべりをするんだ

その時が来るまでは

多少の我慢は必要なのかもしれない

今より少し大きくなった

我が子を上手く抱きしめてあげられるかな

今より少し大きくなった

僕を見てじいちゃんは

なんて言ってくれるかな

カラフルな感情に

戸惑いながら

僕はまだまだ足りない心に

必要な色を足していく

赤子やじいちゃんに

向こうで

胸を張って会えるように

今を生きていく