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アート・美術、美術館・博物館・ミュージアム、展示

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アート・美術、美術館・博物館・ミュージアム、展示に関する情報や鑑賞記録など。
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2023年7月の記事一覧

「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」森美術館開館20周年記念展

「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」森美術館開館20周年記念展

森美術館のコレクションを多数含む企画展。キャッチコピー?副題?は「みんなで学ぼう、アートと世界」。

企画展の入り口に、本展を鑑賞した子どもや学生の感想の言葉と話す映像、これまで同美術館で展示した作品のアーティストの国・地域を示した地図を掲げている。これらは、展覧会のタイトルの「ワールド」(世界中のアート作品を扱う)と「クラスルーム」(一般の人々にアートを広める)のコンセプトを示したものなのだろう

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「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」国立新美術館

「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」国立新美術館

館長の逢坂恵理子さん企画の展示らしいが、日本での蔡國強さんの個展は2015年に横浜美術館で開催された「蔡國強展:帰去来」(見に行った記憶がある)以来とのことで、逢坂さんが以前は横浜美術館の館長だったから、ということか。

大きな1つの展示室プラス小さめの展示室を使用。壁には所狭しと作品とキャプションが並び、中央の空間には立体作品や大きな絵画を展示。キャプションの文字がとても小さくかなり読みづらかっ

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「テート美術館展 光 — ターナー、印象派から現代へ」国立新美術館

「テート美術館展 光 — ターナー、印象派から現代へ」国立新美術館

「光」をテーマに、18世紀から現代までのテート美術館所蔵作品を並置して展示。絵画が主だが立体作品もある。

ウィリアム・ブレイクの作品が見られてうれしい。ジョン・エヴァレット・ミレイの《露に濡れたハリエニシダ(Dew-Drenched Furze)》などを見ると、人が描いた絵を通して自然の美しさを発見するみたいなことが芸術にはあるなと思う。

光はどうしても宗教性、神秘性を帯びる。光は人間が生きる

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芸術や文芸など創作を大学(院)でどう学ぶ・教えるか

芸術や文芸など創作を大学(院)でどう学ぶ・教えるか

美術大学の授業に関するツイートを見かけた。

アートではないが、日本の大学でのクリエイティヴ・ライティング(文芸創作)の授業はどんな具合なのだろう。

英語圏の大学院で行われていたクリエイティヴ・ライティングの「ワークショップ」と呼ばれる授業では、次のような方法が取られていた。

・1回の授業で2人の学生の作品を取り上げる。
・取り上げられる学生は、授業の数日前までに作品のデータを教員と授業に参加

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