#255 「ドメイン経営」と「ドメインエキスパート」 【日経記事より】
3月25日の日経新聞に「ドメイン経営を極めよ」という記事を読んで考えたことをメモ。
1、どんな記事?
『「ドメイン経営」を極めよ』という日経新聞コメンテーター村山恵一さんの記事です。
一言でいうと「自社が立脚するドメイン(事業領域)で圧倒的な存在になるため、コア(中核)となる技術やノウハウを握ることが肝心だ」というものです。
事例として、以下の4つの企業が取り上げられています。
☑️ ネットフィリックス
ドメイン:動画エンターテインメント
コア技術:視聴データ分析とオリジナル作品の撮影・制作
☑️ フェイスブック
ドメイン:コミュニケーション
コア技術:デジタル端末と人とコンピューターの相互作用
☑️ テスラ
ドメイン:地球環境
コア技術:EVと電池工場
☑️ アップル
ドメイン:健康・安心
コア技術:デジタル端末とプライバシー保護
テクノロジー企業が自社の活動範囲をどう定めるべきか。現在のテック業界では、ハードとソフト、サイバーとフィジカル、アナログとデジタルの垣根を越えた動きが目立つ。加えて特徴としては、闇雲に「すべて自社で」と硬直的に構えず、コアとなる要素を厳選して握り、他者と組む柔軟性も持つことが「ドメイン経営」の特色だ、としています。
これらの動きは、我々にどのような影響を与えるのでしょうか?
記事では以下のように述べています。
21世紀はAIを搭載した産業機器やロボットといった自律システムが普及すると予想されている。機械にデータで学習させるマシンティーチャーはIT人材の役目と思いがちだが、AIに精通せずとも教育できる開発環境が整ってきた。
「現場のノウハウを持つ大勢の人が機械を賢くできる」(中略)各産業で現場の事情に詳しく機会の先生となる「ドメインエキスパート」は25年に世界で数億人規模になるという。
2、まとめ(所感)
いかがでしたでしょうか?
自社ならではの特徴、専門性は何か?
企業経営では当然のように繰り返される問いではありますが、実は横並び体質だった日本企業は「違うことが強み」というより「同じことが安心」という方が強い時代がありました。
個人でもそういう面もあったかもしれません。
良い大学を出て、良い会社に入る、そしてそこで出世する。
所詮同じカテゴリの中でのキャリアです。
これからは、「同じこと」は最も早く機械学習ができ、自動化される、つまり要らなくなります。
反対に、個人でも企業でも「違うこと」を持っていれば、仮に自動化しようとしても、機械に学習させるのに、その先生役(記事中の「ドメインエキスパート」ですね)として必要とされる、のでしょう。
この記事を読んで、『自分には人と「違うところ」何があるかなぁ』と考えてしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの「違うところ」はなんでしょうか?