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きれいなふりを、したいだけ
夏の自販機がやけに眩しくて瑞々しかったのは、おじいちゃんが買ってくれたジュースで潤した喉が、火照った手のひらが、脳みそなんかよりもよっぽど覚えているからであったら、うれしい。
最近は、110円で、ほんとうはちょっとだけ高いジュースを買えると知った。ひとりぼっちにも思えるこの街で、自立したような指でボタンを押してみた。昨日の消え方は、虚ろな甘さに身を委ねることだった。
うがいをしながら目をつむったら
第二話 新社会人になっちゃった(泣)
私は不定休の職種で、実を言うとまだ2日しか出勤しておらず、新社会人はツライっ( ; ; )ともまだ言えない段階ですが、明日から4連勤なので書いてみます。
美容師アシスタントという、新社会人の中でも下っ端感の強すぎる立場であるため、正直まだまだ学生気分で、「アルバイト募集!時給1500円」というチラシにアラいいわねと飛びついてしまう日々です。
入社式も無く、私服通勤なので、スーツも1年近く衣装ケ
大人or子ども 造花or生花
私は最近、もっぱら夢中になっている一つの議題があって、それは
「私は大人なのか、子どもなのか」
というものです。ディベートは私の脳内でしか行われないため、完全に迷走しています。
私は子どもとして、もう少しだけ生きてみたいのです。衝動性は火花のようで美しかった。不安定さも、まるで生きた花のようで、今考えれば全然悪いものでは無かった。
今じゃ、保身ですよ。ソシャゲなんてやらなくなった。それに夢中で
第一話 社会人が待っている
先日、私は無事に、美容学校を卒業しました。
高3の頃、進路選択に追われて、「美容が好きで唯一続けられそうだから」という、ただそれだけの理由で入学を決めた専門学校。入学してすぐ、見渡す限りの美人イケメンギャルヤンキーに恐れをなして早々に諦めかけたキャンパスライフも、いつの間にか結構楽しくて愛しいものになっていて、卒業式には一丁前に泣いてしまったりもしたけれど、その後の私に立ちはだかるのは美容室への就
明日には大人になる私へ
強くなっちゃったよ。
意地悪で無慈悲な人間ばかりの世の中が心から救えないものに思えて、自分の部屋で、首に紐をかけたよね。でもさ、20年も生きたら、私もそうなっていくみたいでさ、そうなるしかないように思えてさ、態度に出して、口に出して、攻撃することで自分を守るようになっちゃったよ。
鳥籠は満足に羽も広げられないほど狭くて、でも籠の外に飛び立ってしまえばどこに行けば良いか分からなくて、それが苦しいと私
サブカルクソ女の20年
子供らしくない子供でした。
天才てれびくんを見て、本当はその後の番組も見たかったのに、家族に「あんなのバカ番組だ」と言われてニュース7に無理やりチャンネルを変えられた。私はひとりっ子だったから、周りの大人がああだこうだと政権やら政治家やらスポーツ選手やらに文句を垂れる姿ばかり見て、私も置いていかれる訳にはいかないと思い、適当に「こいつ馬鹿だね」とかなんとか言ったら、笑われました。とにかく子供の頃は