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【詩】夢をください

あの子は言いました
「夢をください」

えっ?夢ってなんだろう?

困ったぼくは
空を指さし
「空だ」
と、答えました

「え?」
あの子は戸惑って
しまいました

「う〜ん、だから
空だよ」

あの子は
「はあ〜」
と、ため息をつきました

ぼくは言いました
「この空じゃ
ダメなのかい?
え?ちがうの?」

ぼくは困って
しまいました

「ぼくは夢だと
思ったんだけどな」

あの子は今にも
怒り出しそうです

「ごめん、じゃあ
ちょっと空に向かって
言ってみて!」

『あ、空だ』とね

なぜかわからないけれど
ぼくはそう切り出した

「ねえ、言ってみてよ」

あの子はしぶしぶ
空を見つめ、

『あ、空だ』
と言いました

「夢があると
思わない?」

「えっ?」
戸惑うあの子

「じゃあ、そういうことに
するといいよ
今、この頭上にある空は、
現実だろうけど
夢でもいいんじゃないかな」

「は〜」

あの子は変なの
と、思いながら
家に帰っていったとさ!

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