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【詩】夢の中で川は流れていた

ぼくは起きていたけれど
半分、寝ていた

寝ていたぼくは
夢を見ていた

どこを流れているのだろう?
さらさらと流れる川

ぼくは静かに
それを眺めていた

まるで夜空が
川であるかのような
流れだった

ぼくはそんな夜空に
身を任せる

川は大きな流れだった
でも、ぼくは
流されはしなかった

椅子に座り
ぼくは流れる夜空
ボーッと眺める

この流れはいったい
なんだろう?

たしかにぼくは
夢を見ていて
そこに現れた川に
身を任せていた

それは半分、
起きていたから
なんとなくわかっていた

きっと客観的に
見れる自分がいたのだろう

もしかしてぼくは
夢の中で
川になるのかな?

静かな夜だね

川は流れる
ぼくの半分は
まだ寝ている

起きている半分は
レモネードを飲んだ
目が少し覚めた気がした

まだ夜だね

しだいに
夜という川というイメージが
薄くなっていった

その代わり、
ぼくはポツンとした
存在になったみたいだ

ああ、
半分、夜という川が流れていて
半分、ポツリといるぼくがいる
と、したら
どういうことなんだろうか?

よくわからないや

頭がはっきりしてくると
そのうち朝を迎えることが
わかってきた

さあ、夜明けだ!

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