
『夢をかなえるゾウ4』から学んだ、死と向き合う生き方
はじめに:シリーズとの出会い
皆さん、こんにちは。今回は大好きな読書の感想をお話しさせていただきます。取り上げるのは『夢をかなえるゾウ4』という本です。
このシリーズ、とても有名なベストセラーですよね。
現在、全5巻が刊行されていて、多くの方に愛されている作品です。
第4巻の特別な魅力
私は1巻から順番に読んできて、今回4巻目を読んだのですが、正直なところ、この4巻が一番心に響きました。
なぜかというと、これまでのシリーズとはちょっと違う角度から人生を描いているんです。
たとえば、1巻から3巻までは、主人公(男性や女性)が夢を叶えていくストーリーで、インドの神様であるガネーシャ(象の姿をした神様)から様々な試練を与えられる...というのが基本的な展開でした。
「死」というテーマが教えてくれること
でも、4巻目は大きく趣が異なります。
この巻では「死」というテーマが中心になっているんです。
死に向き合うということが、とても丁寧に描かれています。
仏教的なニュアンスが強いのも特徴的です。
でも、決して重たい話ではありません。
むしろ、死について考えることで、今を生きることの大切さに気づかせてくれる...そんな不思議な魅力を持った本なんです。
死に際の10の後悔から学ぶ人生
本書の中で特に印象的だったのが、「死に際の10の後悔」について語られるシーンです。
実は以前、『明日死ぬかもよ』という本でも似たような内容に出会ったことがあって、そのときから私の中でずっと心に残っているテーマでした。
その10の後悔とは:
本当にやりたいことをやらなかったこと
健康を大切にしなかったこと
仕事ばかりしていたこと
会いたい人に会いに行かなかったこと
学ぶべきことを学ばなかったこと
人を許さなかったこと
人の意見に耳を貸さなかったこと
人に感謝の言葉を伝えられなかったこと
死の準備をしておかなかったこと
生きた証を残さなかったこと
やりたいことリストが持つ可能性
この本の中で印象深かったのが、「やりたいことリスト」の作成について語られる場面です。
映画『最高の人生の見つけ方』では、余命宣告を受けた二人の老人が、死を前にやりたいことに次々と挑戦していく姿が描かれています。
一方は裕福で、もう一方は貧しい。
でも、それぞれの人生を精一杯生きようとする姿に、深い感動を覚えた方も多いのではないでしょうか。
でも、このリストの本当の価値は、死を目前にした人だけのものではありません。
私たち一人一人が、今この瞬間から作り始めることができるんです。
人生の目標やバケットリストを書き出すことには、実は3つの重要な意味があります。
まず、自分の本当の願望に向き合うきっかけになります。
日々の忙しさに追われていると、本当にやりたいことが何なのか、見失いがちです。
書き出すことで、自分の心の声に耳を傾ける時間が生まれます。
次に、漠然とした夢が具体的な目標に変わります。
「いつか」を「いつまでに」に変えることで、実現に向けた第一歩を踏み出しやすくなるんです。
そして最後に、リストを作ること自体が、人生を前向きに生きるエネルギーを与えてくれます。
もちろん、リストに書いたことが全て実現できるわけではありません。
でも、それに向かって努力をする、準備をする、考えるという過程自体が、私たちの人生を豊かにしてくれるのです。
特に、年の変わり目というのは、こうしたリストを作るのに最適な時期かもしれません。
新しい年への期待と希望を胸に、自分だけの「やりたいことリスト」を作ってみませんか?
曹洞宗の伝統と私の決意
実は、この本を読んでいて思い出したことがあります。
私たち曹洞宗には、とても素敵な伝統があるんです。
それは、年始めに「遺偈(ゆいげ)」を残すという習慣です。
https://www.perplexity.ai/search/yi-jie-toha-e3k9qe9RS_2fe973WJtTLQ#0
遺偈というのは、単なる遺言とは少し違います。
僧侶としての人生の心の内、それまでの境涯を詩として残すもの。
とても深い意味を持つ伝統なんです。
正直に告白すると、私はこれまでこの伝統を実践してきませんでした。
きっと心のどこかで、「自分はまだ死なない」と思い込んでいたんでしょうね。
でも、この本に出会って、改めてその大切さに気づかされました。
おわりに:新しい年に向けて
来年は、年初めの目標設定とともに、遺偈の作成にも挑戦してみようと思います。
いつも人様に偉そうなことを言っている身として、自分の伝統はしっかり実践していかないといけませんよね(笑)
この本は、死について考えることが、実は今をより良く生きるためのヒントになる...そんなことを教えてくれる素晴らしい一冊です。
ぜひ皆さんも、機会があればお手に取ってみてください。
#読書感想 #夢をかなえるゾウ #死生観 #人生の目標 #曹洞宗 #仏教 #生き方 #読書記録 #自己啓発 #生きる意味