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気のせいかな?って思った時に限って問題が起こる(『詩経』大雅・蕩篇)

今回取り上げるのは『詩経』大雅・蕩篇からの言葉。

初め有らざること靡し、克く終わり有ること鮮し
(読み:ハジめアらざることナし、ヨくオわりアることスクナし)

『詩経』大雅・蕩篇

人は初めは慎み深く物事を進めるが、最後までその姿勢を全うできる者は少ない、という意味。

初心の大切さと有終の美を飾ることの難しさを表しています。

ゴールが見えてくると、ついつい気が緩んでしまうことってありませんか?

私はあります。

Web開発ではサービスのリリースや納品の前にテストを行います。

品質が基準を満たしているかチェックするやつです。

昔、そのテストの際にちょっと怪しい挙動をする箇所を見つけました。

普段なら何度も確認し直すのですが、再現させる手順が難しかったのと、当時色々と精神的に厳しかったこともありまして、そのまま見逃してしまいました。

「気のせいかな」と思ってしまったんです・・。

そうすると案の定、本番リリース後にバグが見つかり、緊急リリースをすることになりました。

ちょっと確認しておけば防げたのですが・・。

それ以来、確認事項をチェックリストにしたり、一部のテストを自動化したりして、抜け漏れを事前に防止するようにしました。

おかげで、今は同じような失敗はしていません。

初め有らざること靡し、克く終わり有ること鮮し
(読み:ハジめアらざることナし、ヨくオわりアることスクナし)

『詩経』大雅・蕩篇

物事をきちんと終わらせることって意外と難しいものです。

ゴールが見えた安心感や慣れからくる油断。

そういったものが大きなミスにつながることがあります。

何事も初心を忘れずに、最後までしっかりやり遂げたいものですね。


中国古典が初めてという方には、分かりやすい現代語訳・原文・解説で楽しく読める「ビギナーズ・クラシックス」シリーズがおすすめです。


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凪平コウ@古典・歴史愛好家
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