コンミサト

趣味は演芸鑑賞と手芸。特技は冷蔵庫にあるもので自炊と文章読解。

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最近の記事

ピンク色を着るということ

今週、ピンク色は女の子の色だから着たくない!と男の子が言った、というう話をTwitterでよく見かけた。そういうジェンダーバイアスは誰も救われないし、開放されていくといいと心から思う。 ただ、わたしの自意識はもう少し拗れている。 わたしが子どもだった頃は今よりもっと女の子らしい・男の子らしいというジェンダーバイアスが歴然とあったし、それに疑問すら持たなかった。 そして、性別が女であるわたしは、子どもながらにいわゆる「女の子らしい」ものを身に着けることに気恥ずかしさがあった。

    • 100日間服を買わない(18日目)

      今まで息をするように服を買っていたが、100日間買わないチャレンジをやってみることにした。通称:ファッション断食。7月13日から始めて、100日後は10月20日だ。 きっかけは、『40歳までにコレをやめる』で著者の岡田育さんが100日間服を買わないでみた文章を読んで、わたしもやってみようかな〜と思ったからだ。 今はほとんど出社せず、旅行もしない。洋服を着て外出する機会はコロナ禍以前と比べると少なく見積もっても8割は減っている。些細な気分転換や現実逃避のために服を買っても、着

      • 共感を拒否することー映画と訃報の間で

        『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を観た。先週観た『はちどり』に続いて、極私的に身につまされてしまった。今のわたしが観ておいて良かったと思うし、人生において大事な映画になった。ただ、あまりにも私的な部分に響いた映画なので、『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』も『はちどり』も気軽に他人と話し合えない気がする。少しでも合わない意見を聞いたら胸ぐら掴んでしまいそうだ。 『ストーリー・オブ・マイライフ』を観るために劇場の席について、スマートフォンの電源を切ろうとした時

        • どうして素敵な女性は突然風のように消えてしまうのだろう

          ずいぶんキザなタイトルだと思う。これはわたしが先週の土曜に映画『はちどり』観た感想の、結論のようなものだ。 わたしはこの映画を他の映画のように、誰かと気軽に感想を言い合うことが出来そうにない。というか、他人による“他人事”な感想を聞くことに耐えられそうになくて、観た映画が取り上げられていれば必ず聞くラジオ番組『アフター6ジャンクション」の宇多丸さんによる映画評も聞いていない。火曜日の今日、オープニングトークで『はちどり』の話題が出た瞬間、ラジオを消した。なかなか不便だ。

          人見知りが加速している

          3ヶ月ほど、親しく話す関係性の人間に会っていない。色んなものが解除されつつある今、そろそろ人に会う予定を立てても良いのかも?と思ってはいる。 でも何しろほとんど人間に会っていない。会わなすぎて、すでに関係が出来上がっている人に対しても人見知りを発動しそう。リハビリする方法とか順番とか考えなきゃ。

          人見知りが加速している

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞後の記録【後半】

          前半は新二つ目、インターバルを挟んで後半は新真打。渋谷らくごでは珍しい、キャリアに沿った(ほぼ)香盤順で回は進む。 瀧川鯉八さんが好きで、5月の披露目のチケットも買っていたし、7月の独演会(ゲストは鯉昇師匠)も予約していた。真打昇進をお祝いする気満々だったが、披露目は秋に延期、独演会は中止になった。先月の渋谷らくごの配信が、昇進後初高座だったそうだ。 約1ヶ月ぶりに観た鯉八師匠の第一印象は、あ、髪切った!だった。顔つきがちょっと違う気がする。往年のヒットナンバーを演奏する

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞後の記録【後半】

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞後の記録【前半】

          6月の渋谷らくご生配信。5月も配信を見ていたけど、大きく変わったのは「観客の有無」だ。前説のサンキュータツオさんが、明らかに目の前の人向けて話していて、それに観客も笑ったりして応える。少しづつ、状況が変わってきているのだとわかる。 最初に出てきたのは、柳家小はださん。初めて観た。黒紋付が真新しい。羽織りが体に馴染んでいない。二つ目になってから、観客のいる環境で落語をやるのは初めてだそうだ。ザ・フレッシュ。入社式で緊張している新入社員を見ているような気持ちになる。実際、久しぶ

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞後の記録【前半】

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞前の記録

          回数券を買って、毎月のようにせっせと通っている渋谷らくご。20時からの落語会は定時が遅いわたしにとって非常にありがたく、仕事をえいっと終わらせて円山町に急ぎ足で向かうのも楽しかった。また、「初心者歓迎」を大きく謳っているので、ここぞとばかりに人を誘って行っていた。友人、同僚、恋人、マッチングアプリで知り合った人まで連れて行った。(それから連絡は取っていない) やはりコロナ禍の影響はモロに受けていて、4月は1公演配信してその他は中止、5月はすべてを有料配信していた。 5月に

          「おれのはなしをきけ」〜渋谷らくご6月公演1日目20時回鑑賞前の記録

          「そうだ、京都に行こう」

          昨日、不意に京都に行きたくなった。 新幹線はすごく空いているだろう。宿だっていつもよりずっと取りやすいはず。再来週、1日有給使って行ってしまおうか。どうせ今年は有給使うアテなどないのだ。 そんなことを考えながら、指では素早く泊まりたい宿の名前を打ち込んでいた。以前泊まったこともある、おしゃれなホステル、LEN。広い部屋も空いてるんじゃないかしら、と予約画面まで行ったけど、引き返した。やっぱり今は旅に出かける時ではない。会社では出張も原則禁止になっている。長距離で移動するこ

          「そうだ、京都に行こう」

          で、どうすればいいの?

          緊急事態宣言が解除されて、営業を自粛していたお店や施設が再開し出した。 だから、じゃあ出かけよう!という気持ちにはなれないのだけど、この感情は何なんだろう。お店や施設は営業出来ないのは死活問題なので、なるべく早く再開したいだろう。それは当たり前だし、誰にも責められることではない。でも、家にいて生活が滞らないわたしのような人間は引き続き出歩かない方がいいんじゃないか。感染者、増やすわけにはいかないでしょう? そして何より、2ヶ月の在宅生活に慣れてきている。電車には乗らず、徒

          で、どうすればいいの?

          ステイホーム備忘録/乗り物篇

          4月1日から在宅勤務になったことで、全く公共交通機関に乗らなくなった。それどころか乗り物というものに乗っていない。すべて徒歩。いちばんの遠出は献血と美容院だが、どちらも片道1時間ほど歩いて行った。 6月以降も出来るだけ徒歩圏内だけで生きていきたい。6月は健康診断があり、徒歩だと1時間強かかるクリニックに行く必要がある。そろそろ徒歩1時間が辛くなる気候、いよいよ電車を乗る時かもしれない。

          ステイホーム備忘録/乗り物篇

          わたしは概念になりたい

          生身の人間に会うのはもういいかな、という気分になってきた。しかし、オンライン飲み会などで人と話すのは楽しいと思える。人間っていいな、とすら思う。でも、今度は直接会いたいとか口では言いつつも本当はあまり会いたくないような気もする。 オンライン上にだけ存在する、概念的なものになりたい。イメージに一番近いのは、映画『her 世界にひとつの彼女』でスカーレット・ヨハンソンが声だけで演じるAI彼女だ。彼女は会話だけでホアキン・フェニックス演じる主人公と親交を深め、恋人になる。わたしも

          わたしは概念になりたい

          外出自粛生活日誌

          ずっと家にいると、自分の過去がコンテンツになる瞬間がやってくる。 昔の日記が出てきて、読み返したりもしていた。15歳の頃のわたしはとにかく眠かったらしい。眠気を堪えつつ、拙いジェンダー観を書いていたのが興味深かった。以下抜粋。 「男らしさ」「女らしさ」というのは、「こうあれば美しいんじゃないか」っていう美意識の話であって、確かにそこから差別が生まれることもあるけど、男と女、それぞれにしか出せない美しさや味がそこにはあるんだから、その美意識だけは残していってほしいなー。と思

          外出自粛生活日誌

          外出自粛についての雑感

          平日会社に行かない、週末も遠くに出かけない。そんな生活を1ヶ月半続けていたら、慣れてきた。人間は慣れる生き物だ。今思えば、コロナ前は出かけ過ぎていたような、人と接触し過ぎていたような気すらする。 この生活が始まった頃は、外出自粛が終わったら出かけたい場所もいっぱいあったし、人に会いたいと思っていた。でも今はその欲求はない。今後、緊急事態宣言解除になっても今とほとんど変わらない生活をしていそうな気がする。さすがに会社に行けとは言われると思うけれど。

          外出自粛についての雑感

          散歩が苦手

          空前の散歩ブーム、だそうだ。 運動不足解消、気分転換。おおよそそんな理由で人は散歩をするらしい。 この外出自粛生活で気付いたのは、わたしは散歩が苦手だということだ。 自粛前、休日に出かけると2〜3万歩くらい歩いていたし、歩くのは靴さえちゃんとしていれば苦にならない、と思っていた。 だが、歩くのが苦にならない=散歩が好きというわけではない。つまり、目的がなく歩くことが苦痛なのだ。 先日、仕事がどうにも捗らないから30分くらい散歩するか、と家を出たが15分ほどで戻ってしてしま

          散歩が苦手

          野良猫がライブ

          Amazonプライム、Netflix、YouTube、vimeoなどなど、今の世には物凄い量のコンテンツがあり、質の高いものばかり。色んなところで、これは観るべき!とおすすめされているのだが。 ここ最近のわたしの目を強く引いたのは、住んでいるアパートの目の前で繰り広げられていた猫の喧嘩だ。演芸の配信をコロナ前までに生で観てきた感覚で補完しながら観たりしていたわたしにとって、今もっとも渇望している「圧倒的なライブ」体験だった。 そもそも、夜だから猫を目視するのにも時間がかか

          野良猫がライブ