光成(こうなる/Konaru)

法華経を中心に仏教を学び、実生活において理解し、実践&表現することを目指しています。普…

光成(こうなる/Konaru)

法華経を中心に仏教を学び、実生活において理解し、実践&表現することを目指しています。普段は一般企業で働いている平凡な人間ですが、日々生きていく中で感じたこと、考えたことをどなたかと共有できたら、という気持ちで表現して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

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法華経を軸として仏教を学び合うコミュニティです。 〈メンバー限定の記事を公開していきます。(月1〜3回)〉 既刊書の補足や日々の生活を仏教的視点で見て感じたことをエッセイとして綴って参ります。 法華経が学問ではなく日々の暮らしに活きる教えであることが感じられる内容になるとよいな、と願っております。

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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦三

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦三/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい3(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・付録付き・四六版・536ページ) 〈本書の内容〉法華三部経シリーズ全四巻の最終巻となる本書には、「妙法蓮華経」の常不軽菩薩品第二十から普賢菩薩勧発品第二十八の解説のほか、「仏説観普賢菩薩行法経」の解説が収められています。 妙法蓮華経の解説では、「妙法蓮華経之要諦二」よりさらに時計の針が進んでいます。 浄行時代の末期から安立行時代に至る時代、言い換えれば、現代から未来の理想的社会に至る時代の様相と、そして、そのダイナミックに変化する時代を生き抜くための哲学を、筆者は経典から深く鮮やかに読み解いてゆきます。 冒頭「常不軽菩薩品第二十一」で描かれるのは、浄行時代後期から末期であり、常不軽菩薩は、行が進み後進を導こうとする菩薩として登場します。この時代の特徴と、先陣を切った本化菩薩が後進を導くのに必要な心構えはどのようなものか、が説かれます。 「如来神力品第二十一」では神力の要点が、「嘱累品第二十二」ではお釈迦様が本化菩薩に嘱累した内容が解説されています。 続く「薬王菩薩本事品第二十三」「妙音菩薩本事品第二十四」「観世音菩薩普門品第二十五」に登場する薬王菩薩・妙音菩薩・観世音菩薩は、本化菩薩の修行モデルであると明確に位置づけられ、各品では各菩薩の優れた特徴と行のポイントが記されています。「陀羅尼品第二十六」の解説では「陀羅尼」そのものの意味とそこから見えてくる真理が説かれます。 「妙荘厳王本事品第二十七」で時代はいよいよ安立行時代に入ります。解説では、妙荘厳王の物語から同時代の特徴を描き出し、その前段階としての現代(浄行時代)の重要性を示唆し、序品から進んできた壮大なストーリーが大きく円を描くようにつながります。 「普賢菩薩勧発品第二十八」では、お釈迦様と普賢菩薩との問答を通じて、本化菩薩の行の一連の過程がまとめられています。 「仏説観普賢菩薩行法経」は「行法」に特化してお教えが凝縮されたお経です。解説では、経に説かれる法理を説明しながら、現代に生きる人間がどのようにお教えを行うかについて「三昧入座祈祷文」として紹介しており(別冊付録にも収録)、仏教を真剣に学び、人生に活かそうとする人のための、実践的で画期的な内容となっています。
    6,050円
    七寶出版
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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦二

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦二/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい2(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・四六版・504ページ) 〈本書の内容〉 法華三部経シリーズ第3巻となる本書は、妙法蓮華経の見寶塔品第11~法師功徳品第19までを解説しています。 「妙法蓮華経之要諦一」に引き続いて、お釈迦様の未来予告経である妙法蓮華経を、わかりやすい言葉で紐解いていっています。 妙法蓮華経のうち本書の対象部分では、特に「浄行時代」(正しい教えに反するものを除去する段階)にフォーカスされています。解説では、この時代が今まさに現代を指していることを示し、お経に描かれている現代社会の様相を現実の事象と重ね合わせて記し、未来へ向けての時代の流れの中で今の時代がどのように位置づけられているかを、明快に説いています。 また、浄行時代を生きる「本化菩薩」に対し、その存在の起源と宿命や、行のポイントを具体的に示しているのも、本書の特色です。提婆達多や女性の授記作仏等のエピソードを通して、懺悔法などの行の重要性を説明し、輪廻転生には時間の制限がある、という重要なメッセージを経から読み解きます。そして、分別功徳品第十七、随喜功徳品第十八、法師功徳品第十九の解説では、修行により得られる功徳がいかなるものかが説明されています。 経に書かれていることは、未来世の理想的社会に向かう時代の流れの中で、今を生きる私たちは何を目指さなくてはいけないか、という、具体的で、切実で、核心に迫る教えです。本書を通し読者は、今日から、そして明日からの、新たな人生の意味に、開眼することができるはずです。
    5,500円
    七寶出版
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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦一

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦一/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい1(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・四六版・336ページ) 〈本書の内容〉 妙法蓮華経は、お釈迦様の悟りの真髄が著された特別なお経です。 法華三部経シリーズ第2巻となる本書は、その妙法蓮華経28品のうち序品第1~法師品第10を、誰にでも読みやすい平易な言葉で解説しています。 序品では、お釈迦様が眉間百毫相の光を放ち、東方の世界を照らし出します。 本書の「序品第一の解説」では、妙法蓮華経が未来予告経であること、そして、この光(瑞相)は、お釈迦様の滅度後に東の国に荘厳仏国土ができるまでの道程を示したものであること、この後に続く教えはこの仏国土に向けてのものであることが、明確に説明されています。 続く方便品第二~授学無学人記品第九では、序品でのご説法を受けたのち、舎利弗をはじめとする十大弟子、その他の弟子たちが、お釈迦様から順次授記(将来仏様になれるというお釈迦様の保証)を得ていきます。解説では、なぜこれらの弟子たちが授記を受けることができたのか、その悟りのポイントが、法華七喩の豊かな喩え話が織り交ぜられつつ、説明されています。 そして、法師品第十の解説では、お釈迦様滅度後にお釈迦様の授記を得るには何が必要なのかについて、法師とはどのような存在であるのかや、正法の説かれる正しいお寺の条件が語られます。 壮大なお釈迦様の未来予告の瑞相に始まる本書を手にした読者は、ページを追うごとに、その世界に惹き込まれ、驚きと感動に包まれるに違いありません。
    5,500円
    七寶出版
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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦三

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦三/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい3(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・付録付き・四六版・536ページ) 〈本書の内容〉法華三部経シリーズ全四巻の最終巻となる本書には、「妙法蓮華経」の常不軽菩薩品第二十から普賢菩薩勧発品第二十八の解説のほか、「仏説観普賢菩薩行法経」の解説が収められています。 妙法蓮華経の解説では、「妙法蓮華経之要諦二」よりさらに時計の針が進んでいます。 浄行時代の末期から安立行時代に至る時代、言い換えれば、現代から未来の理想的社会に至る時代の様相と、そして、そのダイナミックに変化する時代を生き抜くための哲学を、筆者は経典から深く鮮やかに読み解いてゆきます。 冒頭「常不軽菩薩品第二十一」で描かれるのは、浄行時代後期から末期であり、常不軽菩薩は、行が進み後進を導こうとする菩薩として登場します。この時代の特徴と、先陣を切った本化菩薩が後進を導くのに必要な心構えはどのようなものか、が説かれます。 「如来神力品第二十一」では神力の要点が、「嘱累品第二十二」ではお釈迦様が本化菩薩に嘱累した内容が解説されています。 続く「薬王菩薩本事品第二十三」「妙音菩薩本事品第二十四」「観世音菩薩普門品第二十五」に登場する薬王菩薩・妙音菩薩・観世音菩薩は、本化菩薩の修行モデルであると明確に位置づけられ、各品では各菩薩の優れた特徴と行のポイントが記されています。「陀羅尼品第二十六」の解説では「陀羅尼」そのものの意味とそこから見えてくる真理が説かれます。 「妙荘厳王本事品第二十七」で時代はいよいよ安立行時代に入ります。解説では、妙荘厳王の物語から同時代の特徴を描き出し、その前段階としての現代(浄行時代)の重要性を示唆し、序品から進んできた壮大なストーリーが大きく円を描くようにつながります。 「普賢菩薩勧発品第二十八」では、お釈迦様と普賢菩薩との問答を通じて、本化菩薩の行の一連の過程がまとめられています。 「仏説観普賢菩薩行法経」は「行法」に特化してお教えが凝縮されたお経です。解説では、経に説かれる法理を説明しながら、現代に生きる人間がどのようにお教えを行うかについて「三昧入座祈祷文」として紹介しており(別冊付録にも収録)、仏教を真剣に学び、人生に活かそうとする人のための、実践的で画期的な内容となっています。
    6,050円
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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦二

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦二/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい2(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・四六版・504ページ) 〈本書の内容〉 法華三部経シリーズ第3巻となる本書は、妙法蓮華経の見寶塔品第11~法師功徳品第19までを解説しています。 「妙法蓮華経之要諦一」に引き続いて、お釈迦様の未来予告経である妙法蓮華経を、わかりやすい言葉で紐解いていっています。 妙法蓮華経のうち本書の対象部分では、特に「浄行時代」(正しい教えに反するものを除去する段階)にフォーカスされています。解説では、この時代が今まさに現代を指していることを示し、お経に描かれている現代社会の様相を現実の事象と重ね合わせて記し、未来へ向けての時代の流れの中で今の時代がどのように位置づけられているかを、明快に説いています。 また、浄行時代を生きる「本化菩薩」に対し、その存在の起源と宿命や、行のポイントを具体的に示しているのも、本書の特色です。提婆達多や女性の授記作仏等のエピソードを通して、懺悔法などの行の重要性を説明し、輪廻転生には時間の制限がある、という重要なメッセージを経から読み解きます。そして、分別功徳品第十七、随喜功徳品第十八、法師功徳品第十九の解説では、修行により得られる功徳がいかなるものかが説明されています。 経に書かれていることは、未来世の理想的社会に向かう時代の流れの中で、今を生きる私たちは何を目指さなくてはいけないか、という、具体的で、切実で、核心に迫る教えです。本書を通し読者は、今日から、そして明日からの、新たな人生の意味に、開眼することができるはずです。
    5,500円
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    法華三部経 妙法蓮華経之要諦一

    法華三部経 妙法蓮華経之要諦一/ほっけさんぶきょう みょうほうれんげきょうのようてい1(上製本・布貼・金箔押し・ケース入り・四六版・336ページ) 〈本書の内容〉 妙法蓮華経は、お釈迦様の悟りの真髄が著された特別なお経です。 法華三部経シリーズ第2巻となる本書は、その妙法蓮華経28品のうち序品第1~法師品第10を、誰にでも読みやすい平易な言葉で解説しています。 序品では、お釈迦様が眉間百毫相の光を放ち、東方の世界を照らし出します。 本書の「序品第一の解説」では、妙法蓮華経が未来予告経であること、そして、この光(瑞相)は、お釈迦様の滅度後に東の国に荘厳仏国土ができるまでの道程を示したものであること、この後に続く教えはこの仏国土に向けてのものであることが、明確に説明されています。 続く方便品第二~授学無学人記品第九では、序品でのご説法を受けたのち、舎利弗をはじめとする十大弟子、その他の弟子たちが、お釈迦様から順次授記(将来仏様になれるというお釈迦様の保証)を得ていきます。解説では、なぜこれらの弟子たちが授記を受けることができたのか、その悟りのポイントが、法華七喩の豊かな喩え話が織り交ぜられつつ、説明されています。 そして、法師品第十の解説では、お釈迦様滅度後にお釈迦様の授記を得るには何が必要なのかについて、法師とはどのような存在であるのかや、正法の説かれる正しいお寺の条件が語られます。 壮大なお釈迦様の未来予告の瑞相に始まる本書を手にした読者は、ページを追うごとに、その世界に惹き込まれ、驚きと感動に包まれるに違いありません。
    5,500円
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はじめまして、光成です。

初めて書くnoteの記事、少し緊張しながらのスタートです。まずは、私自身のことを書かせていただきたいと思います、 仏教との出会い 私が仏教と出会ったのは19歳の時、キリスト教系の大学に在学中のことでした。それまでは宗教とは縁遠く、接する機会といえば、葬儀やお墓参りくらいで、何の知識も持ち合わせておりませんでした。 そのような私が、とある偶然から、一人の僧侶と知り合い、仏教のことを教えていただく機会を得たのでありました。無知な私のために、専門用語を使わず、平易な言葉でわか

    • 十牛図(九):4.得牛/とくぎゅう(後編)

      煩悩の分類とその働き 今回「得牛」では「人間の苦の因である煩悩のコントロール」が中心テーマとなっています。この煩悩のコントロールこそが修行の核であり、古から今に至るまでの全ての修行者は、三昧を組む中で自身の煩悩と向き合ってきました。結果、数多くの悪心が発見され、微細に渡って分析が行われ、分類も試みられました。 さて、人間の精神活動の中で煩悩心はどのように働いているのでしょうか。ここで一つの分類例を示しながら、細かく考えてみようと思います。

      • 十牛図(八):4.得牛/とくぎゅう(前編)

        前の記事のおさらい 先の記事〈十牛図(六)・(七)3.見牛〉においては、十牛図の第三段階「見牛」について考えました。 「見牛」は、ようやく牛の姿が見えて来る段階でした。絵には「牛」と「牛を見ている人」の二つの存在が描かれていました。それは、一人の人間の中に煩悩我と真我が共存していることの象徴でありました。 「本当の自分は遠くに探し求めるものではなく、自分自身の内なる精神活動の中に仏様の働きを見出すことができる」ということが「見牛」のポイントでした。

        • 十牛図(七):3.見牛/けんぎゅう(後編)

          慈遠禅師による解説、廓庵師遠禅師による漢詩、石鼓夷和尚の和韻が記載されたPDFファイルは下記よりダウンロードいただけます。

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        はじめまして、光成です。

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        • 法雨林舎
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        メンバー特典記事

          十牛図(九):4.得牛/とくぎゅう(後編)

          煩悩の分類とその働き 今回「得牛」では「人間の苦の因である煩悩のコントロール」が中心テーマとなっています。この煩悩のコントロールこそが修行の核であり、古から今に至るまでの全ての修行者は、三昧を組む中で自身の煩悩と向き合ってきました。結果、数多くの悪心が発見され、微細に渡って分析が行われ、分類も試みられました。 さて、人間の精神活動の中で煩悩心はどのように働いているのでしょうか。ここで一つの分類例を示しながら、細かく考えてみようと思います。

          十牛図(九):4.得牛/とくぎゅう(後編)

          十牛図(八):4.得牛/とくぎゅう(前編)

          前の記事のおさらい 先の記事〈十牛図(六)・(七)3.見牛〉においては、十牛図の第三段階「見牛」について考えました。 「見牛」は、ようやく牛の姿が見えて来る段階でした。絵には「牛」と「牛を見ている人」の二つの存在が描かれていました。それは、一人の人間の中に煩悩我と真我が共存していることの象徴でありました。 「本当の自分は遠くに探し求めるものではなく、自分自身の内なる精神活動の中に仏様の働きを見出すことができる」ということが「見牛」のポイントでした。

          十牛図(八):4.得牛/とくぎゅう(前編)

          十牛図(七):3.見牛/けんぎゅう(後編)

          慈遠禅師による解説、廓庵師遠禅師による漢詩、石鼓夷和尚の和韻が記載されたPDFファイルは下記よりダウンロードいただけます。

          十牛図(七):3.見牛/けんぎゅう(後編)

          十牛図(六):3.見牛/けんぎゅう(前編)

          前の記事のおさらい 先の記事〈十牛図(五):2.見跡/けんせき)〉においては、十牛図の第二段階「見跡」の内容を見ました。 「見跡」の段階は文字通り「牛の足跡を見つける」という段階です。それは、まだ牛の姿は見えないものの、「この足跡を辿っていけば牛に出会える」と進む道を見つけるということです。それは、「本当の自分に近づけるお教えとの出会い」を意味します。 そして、大事なことは、まずは教えの要点を学んで、「これが正しい道だ」「これが確かな道だ」と理論的に掴んておくというこ

          十牛図(六):3.見牛/けんぎゅう(前編)

          十牛図(五):2.見跡/けんせき(後編)

          廓庵禅師の漢詩:頌 この段階の心情は如何なるものでしょうか。廓庵禅師の漢詩を見て行きましょう。

          十牛図(五):2.見跡/けんせき(後編)

          十牛図(四):2.見跡/けんせき(前編)

          〈1.尋牛〉のおさらい 前の記事で見た「1尋牛」は本当の自分を探す旅に出る段階でした。 描かれていたのは、「本当の自分を探すぞ!」決意をしたものの、あてはなく、草むらをかき分けるように闇雲に探し、疲れ果てて途方に暮れる心の情景でした。 それでも、「道を求める」と決意したからには、歩みを止めるわけには参りません。探し求めて続けた暁にはきっと道筋が見つかるはずです。 そのような人生の旅路における心の旅をイメージしながら、次の段階の「見跡」を読み解いて参りましょう。

          十牛図(四):2.見跡/けんせき(前編)

        記事

          十牛図(六):3.見牛/けんぎゅう(前編)

          前の記事のおさらい 先の記事〈十牛図(五):2.見跡/けんせき)〉においては、十牛図の第二段階「見跡」の内容を見ました。 「見跡」の段階は文字通り「牛の足跡を見つける」という段階です。それは、まだ牛の姿は見えないものの、「この足跡を辿っていけば牛に出会える」と進む道を見つけるということです。それは、「本当の自分に近づけるお教えとの出会い」を意味します。 そして、大事なことは、まずは教えの要点を学んで、「これが正しい道だ」「これが確かな道だ」と理論的に掴んておくというこ

          十牛図(六):3.見牛/けんぎゅう(前編)

          十牛図(五):2.見跡/けんせき(後編)

          廓庵禅師の漢詩:頌 この段階の心情は如何なるものでしょうか。廓庵禅師の漢詩を見て行きましょう。

          十牛図(五):2.見跡/けんせき(後編)

          十牛図(四):2.見跡/けんせき(前編)

          〈1.尋牛〉のおさらい 前の記事で見た「1尋牛」は本当の自分を探す旅に出る段階でした。 描かれていたのは、「本当の自分を探すぞ!」決意をしたものの、あてはなく、草むらをかき分けるように闇雲に探し、疲れ果てて途方に暮れる心の情景でした。 それでも、「道を求める」と決意したからには、歩みを止めるわけには参りません。探し求めて続けた暁にはきっと道筋が見つかるはずです。 そのような人生の旅路における心の旅をイメージしながら、次の段階の「見跡」を読み解いて参りましょう。

          十牛図(四):2.見跡/けんせき(前編)

          十牛図(三):1.尋牛/じんぎゅう(後編)

          十牛図の構成 十牛図は、「絵」と慈遠禅師による解説、廓庵師遠禅師による漢詩、石鼓夷和尚の和韻が一セットとなっています。    ※和韻:人が作った詩と同一の韻を用いて詩を作ること。

          十牛図(三):1.尋牛/じんぎゅう(後編)

          十牛図(二):1.尋牛/じんぎゅう(前編)

          前の記事のおさらい 先の記事〈十牛図(一)自分が本当の自分に出会う旅路〉においては、十牛図がどのようなものであるかについて簡単に触れた上で、序文の特に重要な冒頭部分を見ました。その要点は、人間は「自分探しの旅」などと言って遠くに「本当の自分」を求めてしまいがちであるが「本当の自分」は自分自身の内側にあるのだから気づけば良いものである。十牛図はその自分探しの過程を表したものであるということでした。

          十牛図(二):1.尋牛/じんぎゅう(前編)

          墨跡(ぼくせき)-「桜」を書いてみて思ったこと

          「桜」を書いてみよう! 記事の英訳(*1)をお手伝いくださっている友人のご両親が、桜の季節に合わせて来日されるという話に触発され、ふと、「桜」という文字を書いてみたくなりました。柔らかい羊毛筆でとりあえず二、三枚…書き始めると楽しくなり、一枚、また一枚と数が増えていきました。「こうしたらもっと見栄えが良くなるかもしれない」「ここはうまくいったけど、今度はこっちが気になる」と試行錯誤。気がつけば何十枚にもなっていました。ところが、比べてみれば、とりあえず書いた二、三枚が一生

          墨跡(ぼくせき)-「桜」を書いてみて思ったこと

          十牛図(一):自分が本当の自分に出会う旅路

          十牛図は充実した人生を送るための道標 人生は迷い多きものです。 なぜ迷うかー それは、充実したより良き人生を送りたいと願っているからでありましょう。 「人生の分岐点においてどちらの道を選ぶべきか」、理想と現実の狭間で揺れ動くこともあるでしょうし、自分のことでありながら、自分が本当はどうしたいのかがわからないということもあるでしょう。 「自分が何者で、本当に望んでいることは何か」 深浅の差はあるにしても、誰しも一度は自問自答することでありましょう。 十牛図は、仏

          十牛図(一):自分が本当の自分に出会う旅路

          私が仏教についての記事を書く理由(二)

          私が仏教についての記事を書く理由(一)はこちらをご覧ください。 仏国土建立の担い手:本化菩薩 ではこの仏国土はどのようにして完成に向かうのでしょうか。妙法蓮華経には〈本化菩薩〉と呼ばれる菩薩達が担い手として登場してきます。〈本化菩薩〉というのは固有名詞ではなく、「本仏自らが教化示導した菩薩」という意味での総称です。〈本化菩薩〉は〈地涌の菩薩〉とも言われます。地涌の菩薩は「大地から涌き出てきた菩薩」ということですが、その示すところは、この世に人間として生きる菩薩と捉えられま

          私が仏教についての記事を書く理由(二)

          私が仏教についての記事を書く理由(一)

          普遍的な真理を求めて 私が仏教に関する記事を書いていますのは、仏教で説かれている有益な思想や法理を多くの方に知っていただきご活用いただけると良いな、という思いからです。なぜなら、真理は人類に共通する普遍的なものと信じているからです。民族や宗教によって、論旨の捉え方や表現は異なっても、根源を遡れば同じところに行きつく、それが真理というものだと思うのです。 私自身、その普遍的なものを追究しながら自分なりの表現を試みていきたいと思っております。読者の皆様にも、「仏教」という

          私が仏教についての記事を書く理由(一)

          諸法実相(3) 十二因縁法:後編

          この記事は前編からの続きです。 十二因縁法の内容 それでは、いよいよ十二因縁法で説かれる十二の条件について個々に見ていくことに致します。 まずは、全体像を掴むために次の表をご覧ください。

          諸法実相(3) 十二因縁法:後編

          諸法実相(3) 十二因縁法:前編

          前記事について 〈諸法実相(2)お釈迦さまが菩提樹下で経験された法界知見〉では、お釈迦さまの法界知見が法華三部経中、どのように説かれているかを見ました。 一番のポイントは、お釈迦さまは「法界の構造」と「仕組み(法理法則)」を観察されていたということで、記事では、まずお釈迦さま見出された〈法界の構造〉の概要に触れ、お釈迦さまが「無色界」という新たな領域を発見されたとことが画期的であったと書きました。この無色界の発見が、苦縛から逃れる道の構築に繋がったからです。 本記事で

          諸法実相(3) 十二因縁法:前編

          仏教で説かれる人間の起源

          人間の起源については、世界中で様々な神話的な物語として伝えられています。それらは、それぞれの文化や宗教の価値観、世界観を反映しており、人間の存在意義に対する深い思索を促します。 本記事では、仏教で説かれる人間の起源をご紹介し、その人間観に迫ってみたいと思います。 人間の起源につきましては、インドの仏教学者世親(ヴァスバンドゥ|Vasubandhu)によって4〜5世紀に書かれた阿毘達磨倶舍論の中に記述が見られます。 注釈1)「色界」とは仏教の法界の一つです。法界の構造につい

          仏教で説かれる人間の起源