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十牛図(五):2.見跡/けんせき(後編)



廓庵かくあん禅師の漢詩:じゅ

この段階の心情は如何なるものでしょうか。廓庵禅師の漢詩を見て行きましょう。

頌曰
水邊林下跡偏多
芳草離披見也麼
縱是深山更深處
遼天鼻孔怎藏他

頌に曰く
水邊林下すいへんりんげ跡偏ひとえに多し。水ひろく山遙かにしてみち更に深し。
芳草離披りひたり、見るやいなや。
たとい是れ深山しんざんの更に深き処なるも、
遼天りょうてんの鼻孔、なんぞ他をかくさん。

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