十牛図(一):自分が本当の自分に出会う旅路
十牛図は充実した人生を送るための道標
人生は迷い多きものです。
なぜ迷うかー
それは、充実したより良き人生を送りたいと願っているからでありましょう。
「人生の分岐点においてどちらの道を選ぶべきか」、理想と現実の狭間で揺れ動くこともあるでしょうし、自分のことでありながら、自分が本当はどうしたいのかがわからないということもあるでしょう。
「自分が何者で、本当に望んでいることは何か」
深浅の差はあるにしても、誰しも一度は自問自答することでありましょう。
十牛図は、仏教の修行過程を象徴的に表現したものでありますが、充実した人生を送りたいと願って思い悩むすべての人々にとっての道標になり得るものです。なぜなら、説かれているプロセスを辿ることで真我、つまり「本当の自分」に出会えるといわれているからです。「本当の自分」に出会えば、自分の本心、心の奥底からの願いを知ることができ、目指すべきゴールと歩むべき道は自ずから明確になるものです。
十牛図は、人が生きていく中で、自分が自分にどう向き合っていくべきかを示してくれています。十牛図の要旨を理解し、実践することで、靄は消え去り、迷いは確信へと変わり、心は爽やかに晴れ渡ることでしょう。
詳しい内容につきましては専門書をご覧いただくこととし、ここでは法華三部経の内容とも重ね合わせながら、私なりの解釈を試みたいと思います。
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