十牛図(四):2.見跡/けんせき(前編)
〈1.尋牛〉のおさらい
前の記事で見た「1尋牛」は本当の自分を探す旅に出る段階でした。
描かれていたのは、「本当の自分を探すぞ!」決意をしたものの、あてはなく、草むらをかき分けるように闇雲に探し、疲れ果てて途方に暮れる心の情景でした。
それでも、「道を求める」と決意したからには、歩みを止めるわけには参りません。探し求めて続けた暁にはきっと道筋が見つかるはずです。
そのような人生の旅路における心の旅をイメージしながら、次の段階の「見跡」を読み解いて参りましょう。
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