#25 イライラした時がチャンス!
私が息子を観察するとき、いつも自分の感情に左右されているのを感じていた。
登校前の息子を「黙って見守る」時、平静を装っていても、ついつい心がザワザワしちゃう。
今日はスッと学校に行けるかな…それとも動けなくなっちゃうのかなと不安になったり。
ダラダラ登校準備をする息子を見てイライラしたり…。
そんな自分が嫌だった。
息子を見るとき、いつも何かしら我慢をしていて、自分の感情を抑えなきゃ、抑えないと感情が爆発しちゃう…そんな爆弾をいつも抱えているようだった。
不安に支配されたり、怒りに支配されたり…。平静を装っていても、心の中はぐちゃぐちゃに乱れている。
だから、いつも私の行動に制限をかける必要があった。
アクセルをもっと踏みたいのに、ブレーキをかけながら進んでいるみたいに、スムーズに進んでいない気がするし、無駄なエネルギーばかり使っているなって感じてた。
私の心の状態が下がってしまうと、心の柱が糸くらいに細くなってしまって心がユラユラ揺れてしまう。
心の状態で得られるものが変わってくる。
ネガティブな感情に支配されている時間が長ければ長いほど、得られるものが少なくなるように思えた。
1日に何度も心の状態は変わる。
だからその都度、なるべく早く心の状態を回復して、心の状態をなるべく一定に保つ必要があるんだと思う。
私の心の状態が安定しない限り、息子に接する態度は安定しない。これが商品だったら、とてもじゃないけど安定供給できず売り物にはならないだろう。売ったとしても、毎日クレームがたくさん来ちゃうレベルだな。
私は、心にもっとどっしりとした柱を立てる必要があった。
そのためには、心の状態が下がってしまった時の対処方法をもっとたくさん身に付ける必要がある。
心の状態をすぐ良い状態に回復できる力を身に付けたい。
ある朝、息子が登校する5分前でも、パジャマを着ていて頭はボサボサでトイレからやっと出てきたことがありました。(息子にとってはそんなこと日常茶飯事なんだけど…)
息子はかなりマイペースな子で、どんなに遅刻しそうな時でもまったく急ぐ素振りがありません。
息子が「頭が痒すぎる、頭を洗ってから学校行きたい。頭洗ってくれる?」ってお願いしてきました。
(その頃の息子は、身体症状の1つであるアトピー症状が悪化してしまい、頭皮があり得ないほど痒いらしくとても悩んでいました。
息子の洗髪の仕方に何か問題があるのかな?って思って、息子の頭を洗ってあげて洗髪の仕方を教えてあげてから、痒みが酷いときはたまに洗髪を私にお願いしてくることがありました。)
私は「いいよ。洗面所にきて」って声をかけて、息子が来るのを待っているのに全然来ません。
「あれ?どうした?」ってリビングにいる息子をヒョイッと見てみると、少し飲み物が入っているペットボトルを回転させて立たせるチャレンジをして楽しそうに遊んでいました。
一瞬、「そんなことやってる時間なんて1秒もないでしょ、何やってんの。遅刻しちゃうでしょ!」ってイライラしたけど…、
「そんな時こそ息子のリソースを探そう!」
って自分の気持ちを直ぐに切り替えて、息子の行動に乗っかって「おしい!」とか「やった!成功したじゃん!」って笑ってみました。
それから、この子が登校するまでに、息子のリソースを笑顔でいくつ見つけられるのか、私もチャレンジしてみよう!って息子のチャレンジに乗っかりました。
「あなたってどんなに忙しくても、楽しむ工夫をする力があるのね」
ニコニコ笑顔で言ってみると、息子はパッと笑顔になりました。
「そう。俺ってどんな時でも楽しみたいんだ!」
それから、洗面所で頭を洗っている間、泡だらけの頭を犬みたいにブルブル振って、洗面所を泡だらけにしたり、私にふざけて水をかけてきたり、洗面所を水びたしにして…。
そんな息子の悪ふざけに付き合って、ニコニコ笑いながら、「どんなに忙しい状況でも楽しいことを思い付く力があるってすごいね。心に余裕を持って行動する力があるね。あなたみたいな人が経営者になったら社員さんは安心するだろうね。どんな厳しい状況でも、トップに立つ人が心に余裕と遊び心を持って、どんな大変な状況でも慌てず落ち着いて行動してその状況すらも楽しんでいたら、社員さんたちは不安にならないかもしれないね。あなたは人に安心感を与える力があるし、みんなを楽しませる力もあるもんね。朝からあなたの頭を洗えてお母さんはとっても楽しくて幸せだな。お母さんを楽しませて幸せにする力があるね。」
こんな話をしながら、息子の頭を洗い終わると、息子は急いで制服に着替えて軽やかに登校していきました。
「俺は今日はギリギリ遅刻じゃなかったよ。俺の後ろにいた人たちは遅刻だったけどね」って笑顔で帰宅しました。
こんな風に、私がイラっとしちゃうシチュエーションで、私の気持ちを切り替えるために伝えたリソースの方が息子にヒットすることが多いことに気付きました。
息子の今見ているフレームを少し広げてあげる、別の角度から見たフレームの数を増やしていく。
パノラマ写真、できたら360度写真くらい、いろんな角度から物事が見られるくらい柔軟性を持って。
1つの動きで6個のリソースを見つける事が目標。
私の状態をいつでも世界で一番幸せなお母さんでキープする力、多角的に物事を考えられる柔軟性と発想力が私にはもっと必要なんだな。
私自身を良く観察して深掘りしていくと、私の地図が少しずつ完成していくような感覚がある。
まるで頭の中に絵を描いているような気分。
この絵が具体的になればなるほど心の柱が強固なものになっていくみたい。
この頭の中の地図をもっとわかりやすく表現できる方法ってないのかな。
それと、過去を書き換えたり、未来のイメージを変えると現実が面白いほど変わる謎を解き明かしてみたい。
どんな仕組みがあるんだろう。
数々の不思議体験を私がいつでも誰にでも再現できるようになれたら、すごく面白いだろうな。
それができるようになったら、息子や夫がサポートが必要なときにも、もっといろんな方法でサポートしてあげられるようになるのに。
「もっと勉強したい」「もっと成長したい」
私の知りたい欲求は日に日に大きくなっていった。
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