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『詩』ポインセチア

ポインセチアを買いました
真っ赤なイタリアンレッドと 真っ白な
アラスカピュアホワイトを一鉢ずつ 私の部屋に
クリスマスツリーはありません
街にはクリスマスソングが流れ 玩具屋や
宝飾店やレストランや
広場の大きなツリーの陰や
あるいは子ども食堂の厨房でさえ 小さな白い
羽を持った 天使たちが
おもちゃの列車を走らせたり ダイヤモンドに
縁取られた腕時計の針を進めたり 作りかけの
ケーキのクリームをちょっと舐めたり
そんないたずらをして遊んでいます いたずらな
そんな天使たちを呼びたくて
私もポインセチアを買いました
清楚なアラスカピュアホワイトと ゴージャスな
イタリアンレッドを一鉢ずつ


でも質素な私の部屋に 二鉢の
ポインセチアは似合うでしょうか?
小さなクリスマスツリーはもちろん それを彩る
イルミネーション飾りもないのに 羽を持った
天使たちは来てくれるでしょうか?
でもクリスマスの賑やかさが 華やかに
ライトアップされた街々が
私はすごく好きなんです 暖かな
冷たいけれど幸せそうな
師走の夜風が好きなんです 何もない
私の質素な部屋の中にも ほんの少し
この華やかさが点るでしょうか、ポインセチアの
赤と白の二鉢で
クリスマスまでにはまだ日があるので
きっとそれまでには間に合いますね
だから急いでこの二鉢を
私は持って帰らなくては 私の部屋を天使たちが
きっと見つけてくれるように 天使たちが
途中のイルミネーションに目くらまされて
迷子になんてならないように



*タイトル画像はこちらを使用。
 PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像




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#なんの花・詩ですか




12月12日は「ポインセチアの日」だったそうです。
ポインセチアはフランス人のジョエル・ロバート・ポインセットという人がアメリカに初めて紹介したので、その名になったのだとか。そのポインセットの命日が12月12日なので、アメリカではこの日がポインセチア記念日なのだそう。フランス人のポインセットがサウスキャロライナで農園をやっていて、彼がメキシコで出会った真っ赤な花を自身の農場で栽培し、友人たちに分け与えた・・・何か、国際色豊かな花だったんですね。

タイトル画像を探すのに赤と白の両方が写った写真を探してみたのだけれど、これがなかなかありませんでした。赤なら赤、白なら白だけの写真はあるのに、おそらく白のほうがそんなに多くないのと、組み合わせた場合、赤をより鮮やかに出そうとおもうと白がとんでしまうからでしょう。タイトル画像の白い方はおそらくピュアホワイトではなく、黄色がかった<レモンスノー>という種類ではないかとおもわれます。お店でよく見かける真っ赤な花以外にも、結構たくさんの色や種類があるんですね。




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