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記事一覧
ジョアンナとよなよな
それのはじめては鈍色だった。
あくる日の雨には青ざめ、つぎは朱となった。
奇妙に鳴くそれをジョアンナと呼ぶ。
ジョアンナは、いつもひとりだった。
烏はつがいで生きるという定義を彼は捨てた。相棒は、
よなよな。みてのとおりの猫。
ジョアンナの尾羽とおなじ緑の目をもつ。
彼らは共同で狩りをする。
順応しない人間とは違う生物。
美味しいイチジクコバチになりたい
鬱を治したい、ではなく鬱に辛いという。それをとても正常に思う。なぜなら、鬱が均衡のために生まれたものと無意識に知っているのかもしれない。
鬱が辛いのでなく、鬱である自身が辛い。
イチジクコバチは、いちじくの中にしか卵を産めないという。そして、いちじくの繁殖は、このイチジクコバチの媒介によって受粉する。共生とはダーウィンの種の起源を以てするなら自然選択なのだろう。しかし、それは奇跡にも
色恋の難足るか、容易いかは女子高生に尋ねるがいい
常日頃から周囲に公言していることがある。
水生生物に色恋の相談はしないほうが身のため。
過去を振り返ると、二十代の頃にあった師は小学生の女子だった。三十代の頃には女子高生を師と仰いだ。嗚呼、
衰退より進化の強さたる。
産むものは常に後だし戦法なのだと女子高生は云う。
言い得て妙だ。
やおらと、やおいの夢をみているようなわたしとは思考の辺が違う。
時代は思うより悲観になく、
悲観