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6×8が言えないだけで凹みまくる児と心理士母。夏休みの泥臭い日常

\子育てにあたらしい選択肢を/
育児法を学んでももうまくいかず育児ストレスが高いママやパパが、マインドフルネスで自分のまんまで子育てを楽しめるように活動しています。臨床心理士・公認心理師小林ふみこです。

息子とのやりとりで、また「子育てのどうにもならない辛さ」と出会ったので、書きました。

夏休みはまず九九を覚えるそうで、1週間くらいよくがんばっていました。
あとは、9の段のみだそう。

「じゃあ、お母さんが聴いてあげるから。2の段から言ってみ」

こんな何気ない会話から…親子の危機に突入。
つらさをマインドフルに抱えてみたという話です。

心理士だからって、素敵に軽やかに子育てをしているわけではありません。泥臭く日常を送っております。



九九、6×8が言えないだけで凹みまくる児


よく短期間で覚えたなあと感心するほどのものですが、

息子にとっては、6×8が言えないという細部に注目。

どんどん表情が変化し、呼吸が荒くなり。
泣きそうになっていきます。

母としては、「え!?それだけで??こうなる!?」
「え?!母が悪いの!?」と思うような表情をしてきます。

(こんなとき、その表情や呼吸は相手へのアピールではなく、ただそうなってしまうことは以前に確認済み。ですが、頭では分かっていても体が反応します。)

息子の変化に共鳴する母



物事をほとんどできてるのに、できない細部に悲観的で注目する特性。

これにより不登校になりました。
勉強が嫌いになりました。

また、これか…と母と息子の1年前のつらさが蘇ります。
自動的に、さまざまな、否定的な考えが強く浮かんできます。

・これだから、不登校になったんだ。(過去)
・友達たちは、こんな些細なことで凹まないのに。(比較) 
・みんな、がんばってるのに。(比較)
・このままだったら、また、いずれ大変なことになるのでは。(未来)

母の呼吸も早くなり、眉間に皺。
もう一緒の空間にいると、よけいなことを言い放ちそうなので、
場所を移動しました。

移動してすぐには、マインドフルネスの瞑想もやれませんでした。
しばらくして、瞑想し始めます。

瞑想。流れゆくままに感じる時間。


まずは、今の体の違和感を感じてみました。
息子との不穏な時間はほんの数分でしたが、非常に体がこわばっていました。

特に肩が凝っている。

すこしほぐすように回してみる。腕の重さを感じてみると、やや楽になりました。

呼吸に意識を向けてみます。
すぐに、さきほどの強い思いが出てきます。

「どんな私でも受け止めよう」
「どんな私でも完全なんだ」

昨日読んだ本のなかで、日常生活においても自分の完全性を意識し、マインドフルリトリートのように過ごしてみるとよいというフレーズが浮かび、わたし自身のどすぐろい思いが存在するスペースをゆるします。

不思議なことに、こうしてどす黒い気持ちや思いを、ただ認識し、いたって当然と置いておくことで、ふっと気持ちが和らぎます。

意図的に和らげるためにやってもうまくいきません。ただ、瞑想の川の流れに流されるままにしておくと、自然に和らいでくるのです。

しばらくすると、最初の出来事は、よく分からなくなり、
瞑想、もう終わりにしたいな~。もういいでしょう!

Doingモード、動きたい私が出てきます。さっきまで、どん底のように暗かったのに、すぐにこんな風に動きたい私が出てくるのも非常に面白く笑ってしまいます。

まだ15分しかたっていない。

終わりにして、息子とニュートラルに顔を合わせられるかと問うと、全く違ったので、また一人の時間を持ちつづけます。

効率を重視していて、もう15分も瞑想したんだから、効果があるはずだ。瞑想に効果を求めて、すぐに終わらせようとする現代人のわたしにも気づきます。

しばらく、また呼吸に意識を向けたり。
これまでの思いそのものに意識を向けたりしています。

以前は、瞑想の音声ガイドがないと非常に心もとなかったのですが、最近は、自分ひとりで瞑想をするのがブームです。

そんなこんなで、40分の瞑想を終えました。

瞑想の時間に身を任せて気づいたこと


・自分が子どもと顔を合わせられないほど実は傷ついていたこと
・それは、得たかった学校生活が得られない悲しみがあるということ
・だから、子ども自身を変えたくなってしまっていたこと
・子どもと自分、他の子とを比較し、ありのままを受け止めきれなかったこと

瞑想したから、新しいすんばらしい改善策がみつかった!とかそういうことは残念ながら、稀です。

how-toのこれをやったら改善ね!!!
とはならない、難しい子育てです。

でも、

今の状況を、一方的ではなく、より深くみつめることができる。

だから、

衝動的で余計な対応をとることが減る。
自分にも子どもにも少し優しくなれる。

少し落ち着いて、また歩みを続けられる。
方位磁石のようなものかもしれません。

まとめ


夏休みの課題と向き合う親子の難しさを、偽りなく書きました。
子育て中のみなさん、いつもお疲れ様です。



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筆者


小林ふみこ(臨床心理士・マインドフルネス)
2児の母。療育や発達支援の現場で約11年目。
特性のある息子に既存の発達支援のhow-toが立ち行かず苦悩する日々。
マインドフルネスに出会い、育児がすごく楽になりました。
この経験から、育児をがんばってもうまくいかないママやパパに
あたらしい選択肢があることを知ってほしい!子どもの施設に当たり前に
マインドフルネスが選択肢にある世の中にしたい!と活動しています。

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