草抜きの楽しみ~達成感、癒し効果、不安解消
6月に入り、暑さも一段と厳しくなってきました。
それに比例して、太陽の光をたくさん浴びて、家の周りや庭の雑草も葉をどんどんと茂らせています。
ちょっと増えてきたかなと2,3日何もしないでいたら、あっという間に、草だらけになっていました。
ある意味、その生長力に驚かされます。
と、驚いてばかりもいられなくて(笑)、やはり、そのままでは、その場所が荒れてしまいますし、育てている野菜の栄養も奪われてしまいます。草を抜かなくてはいけません。
昔、この草抜きが本当に嫌いで嫌いで・・・。
簡単に言うと、面倒くさいですし、何の得になるのか、草を抜く時間に何か別の仕事をした方がいいんじゃないかと思っていました。
でも、最近、そんな気持ちもかわってきました。
嫌々ながらも、草抜きをする日が増えたり、続いたりすると、それなりに楽しさ、草抜きの魅力を感じるようにもなりました。
私が感じた草抜きの魅力を紹介します。よかったらお付き合いください。
1 達成感、やりがいを感じる
以前、何かのニュース、特集で、中年男性で「筋トレ」がはやっているという記事が出ていました。
始めたきっかけや続ける理由はもちろん様々ですが、その中に結構な割合で、
「筋肉はうそをつかない~自分がやったらやっただけ成果が出る(筋肉がつく)。それが楽しい、やりがいがある」
と言うような意見がありました。
仕事などでは、チームで行う時もあります。
あるいはデータのやり取りで、自分の頑張りや成果が「目に見える」形として表れない、どこまでが自分がやったことが反映されているか見えにくいことも多いです。
しかし、筋トレは自分がさぼれば、筋力は落ちますし、逆に励めば、自分の体をたくましくもできます。成果が、見えます。
それが、楽しさややりがいにつながっている様でした。
草抜きも、同じようなところがあります。
自分の行動(草をいかにぬいたか)が、目に見えて、あたり一面に表れます。
いい加減にやったり、さぼったりすれば、草は辺り一面に残ります。
しかし、自分が抜けば抜くだけ、綺麗になっていきます。
それが何とも楽しくなりました。
やはり、達成感がありました。
ただ、草だらけ、たくさんの場所に草がある時は、抜く前から気持ちも萎えてしまいます。
そんな時のコツは、「きれいを広げる」です。
1辺が10cmほどの正方形を思い定めて、その部分だけ徹底的に綺麗にします。
それこそ、茎1本。草の根、葉っぱ1枚ない状態にします。
その正方形と周りの違いが浮き彫りになってきます。
すると、不思議と、その綺麗な回りも掃除したくなります。
草をなくしたくなります。
そうやって、少しずつ、綺麗な部分を広げていくと、気持ちは萎えるどころか、盛り上がっていきますし、綺麗の広がりが楽しくなっていきます。
また、途中で終わったとしても、次にどこから手を付けていいかは一目瞭然です。
2 自然に触れる機会の確保で癒される
雑草とはいえ、植物の1種。自然の一部です。
今の生活は便利になりましたが、意外と人工物ばかりで、「自然」に触れる機会は減ってきています。
動物に触れることで癒されます。
セラピーとして活用されていることもあります。
同じように、植物でも癒されます。
古代エジプトやギリシアでは、治療の一方法として、庭園を歩くこと(今でいう、森林浴も入るでしょうか)や、畑作業などを勧めました。
また、「園芸療法」というセラピーもあり、心身が傷ついた人の社会復帰の為に、第一次世界大戦後などに広く普及していました。
逆に、コンクリートの打ちっぱなしや直線だけの色彩の変化のない建物に住んでいる人のノイローゼや病気、自殺や犯罪率が上がったという研究もあります。ただ、同じ場所に、芝生や植木など、自然のものを置いて変化を付けたら、その率も下がりました。
さらに、部屋に観葉植物を置くとリラックス効果が高く、睡眠の質にも影響するという研究結果も出ているそうです。
考えてみたら、人間も自然の一部なので、自然が全くない、人工物だらけの中で生活するのは、「ストレス」がよりかかるのかもしれません。
草抜きではありますが、「自然に触れる」時間に変わりはありません。
ある意味、ちょっとした癒しタイムにもなります。
3 頭の中を空っぽにできる
草抜きは単純作業です。ひたすら、草を抜きます。
抜く作業中は手が動きます。
そのおかげでしょう。草抜きを続けていると、だんだんと頭のなかのおしゃべりが鎮まっていきます
一種のマインドフルネス(今・ここ)を経験できます。
逆に、頭の中にある不安や心配事が大きいと、すぐそちらの考え事、妄想にとらわれてしまい、草抜きが思うように進みません。
なので、草抜きの進み具合で自分のメンタルの調子も分かったりします。
以前、「ポツンと一軒家」というテレビ番組で、山奥の一軒家に「一人」で暮らしている方が出てきました。
さみしくないのかな?
不安じゃないのかな?
先々の事は心配じゃないのかな?
などと、疑問に思うこともありましたが、こんなこと言っていました。
草むしりしていたら、大丈夫だよ。
「草むしりとすると不安が消える」ということですが、体を動かすと、「思考」が止まります。
もちろん、全く何も考えない状態になることは無理ですが、あちこち、あれこれと心に浮かぶネガティブな思いがなくなっていきます。
かわりに、目の前の事を考え、今、どうやってきれいにしようかなどと、そのものの事に集中しています。すると、「不安」などから解放されます。
ネガティブな感情は、先々の不安や心配と言う「未来の事」や後悔や罪悪感という「過去の事」に囚われた時に起きてきます。逆に言うと、「今、ここ」から離れてしまった時に、ネガティブな感情が大きくなります。
なので、
草抜きを続けることで、「頭の中を空っぽ」にでき、メンタル的にも良い効果があります。
よかった試してみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです