見出し画像

自分軸に沿った実践で、自己啓発マニアな自分を脱却する  

 以前の私は、「自己啓発マニア」だったと思います。
 高い参加費と交通費を払って、毎週のように、講演会やセミナー、何かの勉強会に参加していました。
 そこに登場するかっこいい講師の先生方の話を聞き、一字一句聞きもらさないようにノートにたくさんのメモをしながら、
「うん、そうだ」
「私にもできる」
「いい話を聞いた!」
と、約3時間、自分も何かできるようになった、えらくなった、すごい人に生まれ変わったかのような高揚感をもち、帰宅していました。
 
 そして、次の日から、いつもの日常生活を送る中で、その高揚感もだんだんと消え、変わり映えしない毎日と、何も変わらない自分とに向き合わされました。

「これじゃあ、だめだ」
「もっと、がんばらねば・・・」

と、また、自分に合うんじゃないか、自分を変えられるんじゃないかという違う勉強会をさがして、参加していくという繰り返しでした。
 
 同時に、たくさんの自己啓発本も読みました。
 
 成功者と言われる人達のノウハウ、成功への苦労話、でもやればできるというストーリーに酔い、同じことをすれば、自分も成功できるんじゃないかという気持ちが高まりました。

 そして、いろんなエッセンスを取り入れ、次の日からまねしていきました。

「早起きをする」
「本を1日2冊は読む」
「1日2食にする」
「異業種交流会に行って、人脈を作る」
「英会話を習う」
「パソコン(スマホ)スキルを向上させる」・・・。

時に、成功者マインドになることも大切だという話から、あえて、大金を使って、洗練された店で食事をしたり、高級な服をオーダーメイドしたり・・・なんてことをしたことがあります。
 
 約1ヵ月は頑張れました。
 しかし、だんだんと息切れするようになり、睡眠時間も短くなり、空回りするようになり、成功というより失敗、あるいは、気持ちはいつも重いままでした。
 そして、ガソリンが切れたようになって、「これではいけない!」と、また別の自己啓発本を読んだりセミナーに参加したりして、新しい習慣、成功ハウツーをまねしていく・・・気持ちを盛り上げていく・・・
 
 そんな繰り返しの毎日でした。
 
 スキルは身に付いて、少しは仕事ができるようになりました。
 出世もしました。
 「できる人になった」という思いも、多少はもてました。
 
 しかし・・・。
 
 それだけでした。そして、

もっと、もっと・・・という焦りに近い思いが常に心にあって、「しあわせ」にはなれませんでした。

 もちろん、これは自分の場合です。
 こうやって、たくさんの成功をおさめ、出世して、バリバリ仕事をしている人もいるでしょう。
 たくさんの人脈を広げている人もいるでしょう。
 成功者と言われる人のまねをして、うまくいく人もいるでしょう。
 
 ただ、100%、100人が100人とも、同じことをしたら同じ成功をおさめられる、そして幸せになれるとは限りません。少なくとも自分はそうでした。
 
 それは、ある意味「他人軸」だったからです。
 「あの有名な●●さんがしたから、私も」とか、「~をすれば●●さんのようになれる」というマインドです。
 
 それで、うまくいくこともありますが、私には無理でした、

私に必要だったのは、「私にとって」「自分はどうしたい」という思いに沿った行動でした。何より、「いい話を聞いて満足する」のではなく、行動し、実践し、そして、それを継続する事でした。

 
 今の私は、「掃除の会」に参加して、月1,2回、公共施設や学校のトイレをきれいにしています。

 ある意味、泥臭い感じの活動かもしれません。

 しかし、これまでNOTEに書いてきたように、掃除からたくさんの学びを得ました。

それは、本で読んで「頭で理解」したことではなく、自分の体を通じて、経験としての学びが多く、身に付いたものになりました。何より、気付きが増え、それが仕事にも生活にも生かせることが多くなりました。その流れの中で「運がよくなっている」ことを実感しています。

 
 また、一人新聞、ハガキでたくさんの人と交流することができるようになりました。「異業種交流会」で人脈を作ろうとしたことがありますが、ほとんど生かされませんでした。
 何より、「相手を利用して、何か仕事に生かそう」という気持ちで参加していたので、逆に、自分も「相手から利用される」という感じになり、友人というか、いい関係を築けなかった気がします。自分も相手も、それぞれ下心が見えて、深い関係にはなりませんでした。
 でも、一人新聞やはがきでの交流は違いました。
 相手からの返事に励まされ、相手の葉書の一言に刮目させられました。
 そして、数年に1回、お会いすることもありますが、毎月の葉書、手紙交流のお陰か、本当に旧友にあったかのような喜びを得られます。年齢や職種、性別は違っても、同志というか心の通った仲間という思いになれます。
 
 月1回の読書会にも参加しています。参加人数は、10人にも満たない小さい会です。でも、同じ本を読んで感想を交流したり、関係する資料から学んだりすることで、新しい知見を得られます。何より、人生の先輩から聞ける「経験談」は、セミナーや自己啓発本とは違う、その人ならではの「成功」「失敗から得られた教訓」で、いきた一面の真理を学ぶ機会になっています。
 
 自分の話を聞いてくれる人がいて、自分が必要とされる。
 そんな機会が増えたことで、昔のように「できる人になりたい!(認められたい!)」という思いがうすらぎました。
 何より、「いい感じ」という状態や気持ちが続く「しあわせ」を感じられるようになりました。
 いつしか、自己啓発セミナーに行き、自己啓発本を手にすることがほとんどなくなりました。それでも、昔より、仕事は順調です。

何より、気持ちよく仕事をしています。生活にもゆとりが出てきました。

 

学ぶことは変わること。
 「いい話」をたくさん聞いても、自分が変わらなければ、学んだことにはなりません。

 今思うと、自分をかえたくないから、セミナーに次々参加して、「満足して」いただけなのではないかとすら思えます。
 
  
 
 ここまで読んでいただき、ありがとうございます
 皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
 
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?