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#80 数の合成分解を究めて算数力アップ!具体的操作活動の鍵

算数障害には、次の4つの領域があると言われています。
①数処理(数字・数詞・具体物の対応)
②数概念(基数性と序数性)
③計算(暗算・筆算)
④推論(文章題)

算数障害といえば、この4つのうちのどれかの理解に著しい困難を示します。

詳しく知りたい方はこちらをどうぞ↓

前回は、③計算(暗算・筆算)のうちの暗算について。
暗算ができるようになるには、
①5の合成分解
※合成とは→1と4で5
※分解とは→5は1と4

②10の合成分解ここまでお話しました。

今回はこれです。
③和が20までの数のたし算、ひき算

たとえばこんな子がいます。
問題を解くときに、鉛筆を机の上に置き、机の下に手を隠し、指で計算して答えを出す。これを繰り返しながら問題を解く子。
計算自体はできているけど、計算処理スピードが異様に遅い。

どうしてつまずいているのか?
暗算ができるためには、10の合成分解が確実にできていないといけないが、定着していないためにつまずいています。

それは、
①ブロック操作を通して計算のしくみを理解するところでのつまづき
②頭の中でイメージ操作するところでのつまずき(ワーキングメモリーと呼んでいます)
③簡単なたし算(2+5=7)やひき算(10-3=7)などは、自動的に行えるようになっていなければならないが、自動化されていない。

どうすればよいのか?
前回同様、ブロックを使用しながら具体的操作を継続していきながら定着を図っていきまs。
さらに、10の合成分解の理解を深めるには、10を5の2段としてとらえて、視覚的に10は5と5を意識させていくことが大切です。
これには、たまごのパックを活用すると効果的です。
たまごパックは10個入りがスタンダード。ここに折り紙などを10個まるめて詰めれば、オリジナル卵パックブロックの完成。
100均にいくと、最近では、卵型の発泡スチロールも販売しています。
この卵パックを2つ用意しておけば、20までの計算に対応できます。
もちろん算数ブロックがあれば、算数ブロックでよいです。

そして、実際に計算問題に行き詰ったときに、このブロックを操作させながら解かせるのです。
指は使ってはいけないように指導します。指のかわりにブロックなら使ってよいと伝えます。
そうすることで自然に繰り返しブロック操作することになるので、徐々に数概念も定着していきます。

10の合成分解が自動的に行われるのは、その後の計算の学習に不可欠ですが、量として捉えずにただ答えだけ暗記してしまうのは危険です。
だから、必ずブロック操作をさせてください。
このブロック操作をたくさんしたかどうかが、中学年以降の算数の学習の肝になります。

以上、暗算についてでした。
次回はかけ算の暗算、いよいよ九九の登場です。

何か算数の指導や支援のことで質問や、お困りの方がいらっしゃいましたら、気軽に連絡下さい。
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それではまた。

参考になる方がいたら幸いです。


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