きまだへくこ

絵と文を書くひと。日々の記録を残しておきたくて書き始めました。東京→ロンドン→東京。5人と一匹暮らし。

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マガジン

  • 手帳のある暮らし

    システム手帳を楽しむ記事を書いていきます。

  • 花と生活

    日々のあれこれを植物と絡めて書いています。

最近の記事

コンラン卿のノート術

東京ステーションギャラリーで開催中の、「テレンス・コンラン モダンブリテンをデザインする」を観てきました。 プロダクトデザインから都市再開発まで手掛け、イギリスの、いや世界のライフスタイルを変えたと言っても過言ではないコンラン卿。少年時代に妹のプレゼントに付けた手描きのタグから、最晩年にデザインしたグローブトロッターの鞄まで見応えたっぷりでした。 そんな中、唯一写真可のコーナーで、彼のノートの中身を見ることができました。インスピレーションの源をモレスキンに書き留めたもので

    • 灰色と金色の展開―フランティシェク・クプカ

      プラハに行きたい、と思いながら日々を過ごしていると、チェコゆかりのものに出会う。先日訪れた愛知県美術館で、チェコの画家、フランティシェク・クプカの「灰色と金色の展開」という作品を観た。1871年に東ボヘミアに生まれ、フランスで人生のほとんどを過ごした画家で、カンディンスキーらとともに抽象絵画の開拓者として知られている人だそうだ。灰色に金色のコントラストが美しい、抽象画。抽象画ってよくわからないのよね、と通り過ぎようとしたとき、学芸員さんの解説を伺うことができた。 「灰色と金

      • 来年娘とプラハに行きたい

        友人がプラハ駐在になるそうだ。私はプラハに行ってみたい。夫はそんなに興味がないという。次男と長男は学校がある。娘の幼稚園は休めるかもしれない。一年後なら仕事は調整できる。そんなわけで、来年、娘と、プラハに行きたい。 旅が好きだ。旅行は計画するのが楽しい、と思う。でも実際は航空券とホテルの予約が精いっぱいで、行き道でやっとガイドブックを開けた、なんてこともざらだ。フットワークは軽いほうなので、前日に思い立って出かけることもある。行き当たりばったりの旅の楽しさもあると思う。ただ

        • もう全部マスキングテープでいいんじゃない?

          昨日青山フラワーマーケットで花束を買ったら、包装用のセロファンもクラフト紙も、その上から保護用にかけてもらった別のクラフト紙も、全部マスキングテープ(以下「マステ」)で留めてあった。水を清潔に保つジェルの小袋もマステで留めてあって、とにかく外すのが楽ちんであった。数年前まで、こういう時は、セロハンテープが多用されきたと思うのだが、手でちぎれるし、すぐはがせるし、ついてた紙も再利用できるし、いいことだらけじゃないか!と感動した。 マステはもともと塗料などがはみ出さないように覆

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          3本
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        記事

          筆で描きたくなる色鉛筆 DERWENT INKTENSE PENCIL

          新しい水彩色鉛筆を買いました。水彩色鉛筆はカランダッシュのスプラカラ―ソフトを小学生のころから愛用していています。小5の時に継母の30色セットを譲り受け、中2の時に120色の木箱入りセットをお誕生日プレゼントでもらいました。以来私の宝物の一つで、社会人になってからは、棚にグラスに入れて飾り、もちろん絵を描くのに使っていました。東日本大震災でその棚が派手に倒れて、数本が折れましたが、削ればまた元通り、使い続けました。結婚して以来、木箱にしまってそのままにしていましたが、子どもが

          筆で描きたくなる色鉛筆 DERWENT INKTENSE PENCIL

          あがる手帳本

          手帳meetingという素敵なメンバーシップに入れていただいたので、今月のお題「おすすめの手帳本」について書いてみたいと思います。 使い方、書き方のメソッドから、生き方に関する指南書まで、幅広いジャンルがある手帳本。私は「手帳」とついていたらとりあえず読んでみる派で、目下「『手帖』とついてる読み物はどれも面白い仮説」を検証中です(『暮しの手帖』然り、『味の手帖』然り)。  そんな私のおすすめは、ハヤテノコウジさんの『スケッチジャーナル』です。  絵が上手い下手に関わらず、描

          あがる手帳本

          共に育つ手帳-フラクト礼賛

          さて、先日購入した手帳を讃えていきたい。この手帳で私の人生が変わるかも、という期待感をもって迎えたのは、KNOX社のFLUCT(フラクト)というシステム手帳だ。バイブルサイズの ベルト付き。色は革そのままの色を活かしたナチュラルである。 オフィシャルサイトには、「クラフトマンシップを極めたKNOXのオールハンドメイド」と銘打たれている。日本を代表する手帳企業の商品で、全国に流通していながら(抽選販売していることもあるが受注生産ではない)、オールハンドメイドだなんて。その素晴

          共に育つ手帳-フラクト礼賛

          人生が変わる手帳

          なんてものはないのかもしれない。でも、買い物するとき、これで人生が変わるかも!といつも結構期待している。清水買いの品物だって、100均の便利グッズだって、「これがあれば暮らしが楽しくなるに違いない」という確信を持って買う。その高揚感は、買い物の楽しみの一つだと思う。 手帳を買って一週間。とにかく、朝起きるのが楽しい。 起きてまず、昨日あったことを数行にまとめる。シンプルにブルーブラックの万年筆一本で。そしてその万年筆は、いつだって手帳にセットされている。それだけのことだが、

          人生が変わる手帳

          居残りスターチス

          先日1階のトイレに鎮座していたおまるに別れを告げたので、2階も見直すことにした。使用頻度の低い二階のトイレには、子供の手の届かないところに出窓があることもあって、旅行先で買った思い出の置物などをちまちまと並べている。そしてその後ろには何とはなしに置いてあるドライフラワーのスターチスがある。紫だったのか、白だったのか、今やクリーム色に色あせている。 このスターチスは、祖父が亡くなったとき、1階のトイレに飾ってあったものだ。たぶんその1年前に亡くなった祖母が活けたものだろう。1

          居残りスターチス

          「片付けられない」に潜むもの

          小さい頃から 片付けが苦手だ。小学校では忘れ物大魔王だったし、中学校ではしょっちゅうロッカーが雪崩れていた。高校は机が汚い人ランキング2位で卒業したが、1位は机からカビの生えた雑巾が発見されて皆を震撼させたクラスメイトだった。 人生の心配事の8割はなくしものにまつわることで、「明日提出締め切りの税務署の書類が棚の書類の山から発見されますように」だとか、「「今度こそ絶対忘れずに返してね」と言われている友人からの借り物が家のどこかから(見当もつかない)発掘されますように」という

          「片付けられない」に潜むもの

          おまるとスイセン

          娘のトイトレが終わったので、おまると補助便座に別れを告げることにした。 まだ長男が小さいころ、ロンドンのベビー用品店で買った、水を感知すると汽笛が鳴るトーマスのおまる。補助便座にもなる中敷きがついていて、ふたを閉めれば踏み台にもなる。なかなか優れモノだと思い買ったものだ。 この店には結構お世話になって、チャイルドシート、ベビーカー、食事用のいすもここで買った。商売上手なバングラデシュ人の店主が経営しており、「タクシーで退院するにもベビーシートは必須だ」、とか(なくてもいけ

          おまるとスイセン

          むずかるムスカリ

          6歳の息子はスーパーに行くたびに鉢物の花を欲しがる。ハボタン、プリムラ、シクラメン…The 園芸種なラインナップは、いまいち私の好みに合わず、「あ、苺が安いよ!?」などと店内に誘導してはぐらかしてきた。しかし昨日という昨日は、何を思ったかどうしても欲しいらしい。798円のヒヤシンス3個入りの鉢の前で動かない。 ヒヤシンスは、私も大好きな花だ。水栽培も楽しいし、もちろん鉢でも構わない。ただ昨年咲き終わりかけたヒヤシンスの鉢を100円で買って、その球根を今年はもう庭に植えてある

          むずかるムスカリ