JW364 雉と犬が来た
【桃太郎編】エピソード34 雉と犬が来た
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
讃岐(さぬき:現在の香川県)でも、賊が暴れていた。
鎮定に赴いた、ヤマトの軍勢。
率いるのは、若日子建吉備津日子(わかひこたけ・きびつひこ)(以下、タケ)。
大吉備津日子(おおきびつひこ)(以下、芹彦)。
そして、タケの息子、武彦(たけひこ)(以下、たっちゃん)である。
一行は、倭迹迹日百襲姫(やまとととひももそひめ)(以下、モモ)や讃岐の住人たちから、賊についての解説を聞くのであった。
タケ「ところで、賊は、今、何処(いずこ)におるのじゃ?」
サントス「女木島(めぎじま)におる。今では、鬼ヶ島(おにがしま)とも、呼ばれとるんで!」
アマンダ「その島の大きな洞(ほら)を根城(ねじろ)にしとるんよ。」
たっちゃん「では、舟で上陸せねばならぬのじゃな?」
ナビル「そういうことになるなぁ。」
芹彦「では、すぐにでも参ろうぞ!」
モモ「私も行くわよ。」
タケ「なっ! モモは、オナゴ(女)ではないか! やめておいた方が良い。」
モモ「でも、軍師的立場の人間も必要でしょ? 伝承では、参加してないけど、神通力(じんつうりき)で、みんなを助けることが出来ると思うの。」
ロナウド「まあ、備(そな)え有れば、憂(うれ)い無し・・・と言うけん(から)なぁ。」
モモ「そういうこと!」
タケ「では、軍師殿。どのように攻めるべきと思われるか?」
モモ「守りの薄い、南西の海岸から上陸するべきね!」
ナビル「わしらの出身地である、雉ヶ谷(きじがたに)の者も、戦いに加わるで!」
ロナウド「香川県高松市(たかまつし)の鬼無町佐料(きなしちょう・さりょう)にあった地名と言われとるぞ。詳しい場所は、分からんかったけど・・・。」
芹彦「されど・・・。雉(きじ)だけ? 解(げ)せぬ・・・。」
たっちゃん「伯父上? 如何(いかが)なされました?」
芹彦「犬と猿は、どうした?! 桃太郎の伝説であろう?!」
すると、そこに、遣霊彦(やりたまひこ)(以下、ジョン)とジュリアン・ショーンの親子がやって来た。
ジョン「俺たちも合力(ごうりき)するぜ!」
ジュリアン「伝承に、備前(びぜん)の犬島(いぬじま)の住民も加わった・・・と書かれとるんじゃ! ちなみに、備前は、吉備の一部を指す地域のことじゃ!」
ショーン「そういうことで、犬島出身のわしらが、駆けつけてやったぞ!」
芹彦「犬島出身であったと申すか!?」
ジョン「作者の陰謀というか・・・。まあ、成り行きだな。」
タケ「とにかく、雉と犬は、揃(そろ)ったのじゃな?」
ジョン「そういうことだぜ!」
残るは、猿(さる)のみ・・・。
一体、誰が来るのであろうか?
次回につづく