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JW412 日高見国とは

【東国鎮定編】エピソード3 日高見国とは


第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。

崇神天皇の皇子(みこ)、豊城入彦(とよきいりひこ)(以下、トッティ)は東国へと旅立った。

付き従う者たちは、下記の通り。

トッティの息子、八綱田(やつなた)(以下、つなお)。

大伯父の大彦(おおひこ)。

系図(トッティ、つなお、大彦)

そして、多建借間(おお・の・たけかしま)(以下、カシマ)。

采女筑箪(うねめ・の・つくば)(以下、つっくん)である。

トッティ「・・・ということで、ここで、大切なことを伝えておくっぺ。」

つなお「父上? 大切なこととは?」

トッティ「実は・・・『カシマ』と『つっくん』が共に旅立ったというのは、オリジナル設定なんだっぺよ。だから、本当は、別々に派遣されてるんだっぺ。」

大彦・カシマ・つっくん・つなお「えっ?」×4

つなお「そ・・・そうなると、父上以外、全員が『おりじなる』設定になりまするぞ?!」

トッティ「別々の伝承を一つに、まとめたんだっぺよ!」

カシマ「なるほど・・・。舞台は、同じ東国・・・。その方が、分かりやすいということか・・・。」

つっくん「いいんじゃねぇか。今の大王(おおきみ)の御世ってことも一致してるんだし・・・。」

大彦「そんなことより、東国に赴いて、何をしたのかな?」

トッティ「まずは『カシマ』に命(めい)を与えるっぺ。」

カシマ「はっ。」

トッティ「日高見国(ひたかみ・のくに)の賊を鎮(しず)めよ!」

カシマ「千年後の常陸国(ひたち・のくに)・・・。二千年後の茨城県にござりまするな?」

地図(日高見国→常陸国)

つっくん「でも、日高見国は、東方の地って意味で、特定の地域を指さないって説もあるぜ?」

つなお「国中(くんなか:奈良盆地)という説も有るようですな?」

大彦「そうなんだな。大祓詞(おおはらえのことば)では、国中のことを指すんだな。」

トッティ「初代、神武天皇(じんむてんのう)が東征(とうせい)をおこなう前は、国中が、東の地になるんだっぺ。そういうことで、日高見国は、東方の地という意味かもしれないんだっぺ。」

地図(高千穂から見た日高見国)

カシマ「例え、そうだったとしても、今は、常陸国こと茨城県を指すのでござろう?」

トッティ「そうだっぺ! だから、とにかく、やっつけて来い!」

つっくん「ちなみに、賊の名は、夜尺斯(やさかし)と夜筑斯(やつくし)だってばさ。」

つなお「彼らのことは『さかし』、『ヤック』と呼んでやってくだされ!」

カシマ「お・・・おう!」

トッティ「それから、先生(大彦のこと)にも、同行してもらうっぺ。合いの手ってヤツだっぺ。」

大彦「かしこまったんだな。」

つなお「して、父上・・・。我(われ)らは、如何(いかが)致しまするか?」

トッティ「残った我々は、毛野国(けぬ・のくに)にて、神々を祀(まつ)るっぺよ。」

つっくん「毛野国・・・。二千年後の群馬県と栃木県のことか?」

地図(毛野国)

トッティ「まあ、簡単に言うと、そんな感じだっぺ。では、皆の衆! 向かうっぺ!」

こうして、一行は東国鎮定へと乗り出したのであるが・・・。

次回につづく

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