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JW548 灌漑用水を守ろう

【伊勢遷宮編】エピソード7 灌漑用水を守ろう


第十一代天皇、垂仁天皇すいにんてんのう御世みよ

紀元前4年、皇紀こうき657年(垂仁天皇26)。

天照大神あまてらすおおみかみ(以下、アマ)の鎮座地ちんざちを求め、一行は、外城田川ときたがわさかのぼる。

人物一覧表(倭姫の一行)
人物一覧表(五人の大夫)
地図(外城田川)

そして、高水上神たかみなかみ・のかみ(以下、かみかみ)に遭遇そうぐうし、神社をてることになったのであった。 

ワッコ「・・・ということで、やしろを建てたぞ。その名も、坂手社さかて・のやしろじゃ。」 

くにお「二千年後も建っておるのか?」 

ねな「建ってないと困るんだけど・・・。」 

くにお「そうじゃな・・・(;^_^A」 

乙若おとわか「ちなみに、二千年後の社名しゃめいは、坂手国生さかてくなり神社じんじゃにござりまする。」 

坂手国生神社(鳥居と拝殿)

おしん「祭神さいじんは、当然とうぜん『かみかみ』様だべ。」 

かみかみ「私は、神宮じんぐう神田かんだを守る水神すいじんじゃ。灌漑用水かんがいようすいを守る神様なのじゃ。」 

ワッコ「これからも、よろしく御願い致しまする。」 

カーケ「ところで、鎮座地は、二千年後の地名で、何と言うのかね?」 

インカ「三重県みえけん玉城町たまきちょう上田辺かみたぬいにござりまする。」 

地図(坂手国生神社)

こうして、高水上神たかみなかみ・のかみの神社が建てられたのであった。


更に進んでいくと・・・。 

市主いちぬし「あっ! 『ワッコ』様! 川の水が少なくなってまいりました。これより上には、進むことあたいませぬな。」 

ワッコ「そうか・・・。舟では進めぬところまで来たか・・・。」 

カット「それにしても、川の水が冷たくて、さむうござりまするな。」 

ちね「そういうことで、この地は、寒川さむかわ名付なづけられたんやで。」 

ワッコ「そして、この地に舟をまつりまする。」 

オーカ「舟をまつるのであらしゃいますか?」 

ワッコ「おそおおくも『アマ』様を乗せた舟にござりますれば・・・。」 

乙若おとわか「こうして、御船みふね神社じんじゃが建てられもうした。」 

武日たけひ「どんげな神様がまつられちょるんや?」 

おしん「祭神は、大神御蔭川神おおかみの・みかげかわ・のかみだべ。」 

オーカ「聞いたことがありませんなぁ。」 

市主いちぬし外城田川ときたがわ水上すいじょう交通こうつうの守り神と言われておりまする。」 

おしん「それだけじゃねぇ。このやしろには、牟弥乃むみの神社じんじゃ同座どうざしてんぞ。」 

カーケ「同じ地に、鎮座ちんざしているのかね?」 

おしん「んだ。祭神は、寒川比古命さむかわひこ・のみこと寒川比女命さむかわひめ・のみことだ。」 

御船神社・牟弥乃神社(鳥居と拝殿)

カット「川の守り神である、大水上命おおみなかみ・のみこと御子みこにござりまする。」 

くにお「して、鎮座地は何処いずこになるのじゃ?」 

カット「三重県みえけん多気町たきちょう土羽とばにござりまする。ちなみに、土羽は『止場とば』を意味し、舟が止まったことが由来ゆらいにござりまする。」 

地図(御船神社・牟弥乃神社)

ちね「ところで、牟弥乃むみの神社じんじゃも、このとき、建てられたんか?」 

ねな「寒川さむかわってひびきから、そんな気がするわ。」 

インカ「ようするに、ロマンにござる。」 

アララ「あらら・・・。そういうことになっちゃった。」 

ちね「おっ! 『あらら』が出た! それ出たら、次の話題に進むんやったな?」 

ねな「そういうことよ。」 

武日たけひ「ん? そんげな、しょうもないコツ、話しちょったら、雨が降って来たじ。」 

ワッコ「かなり強くなって参りましたな。」 

市主いちぬし「『ワッコ』様! かさをおかぶりくだされ。」 

ワッコ「おお・・・。すまぬな。」 

カーケ「こうして『ワッコ』が笠を被ったので、この地は、加佐伎かさぎ名付なづけられたんだぜ。笠着かさぎって意味なんだぜ。」 

くにお「二千年後の三重県みえけん多気町たきちょう笠木かさぎのことじゃ。」 

地図(加佐伎→三重県多気町笠木)

カーケ「ところで、それがしも、笠がしいんだぜ。」 

ちね「わても!」 

乙若おとわか「ご・・・五人分、りないと言ったら、どうなりまする?」 

オーカ「えっ? 大夫たいふぶんが無いと?」 

くにお「支度したくしていなかった、こちらにが有るわけか・・・。」 

武日たけひ「そ・・・そんげな・・・(´;ω;`)ウッ…。」 

とにもかくにも、旅は、つづくのであった。

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