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ときめきnote

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これめっちゃスキ!と、ときめいたnoteを束ねています。エッセイ、小説、漫画など、創作系の記事が中心です。
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#短編小説

not too late

ドラッグストアに入ると、初老の男が店員に向かって怒鳴っている。大きな声なので聞き耳を立て…

300

すべるこども

 雪まつりの賑わいも、どこか他人事ながらとりあえず今年も通り過ぎておくことにする。そんな…

千青
4年前
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雨の夜のキャバクラと焼き鳥と

6月の金曜の夜、上司にスナックとキャバクラが合わさった様な店に付き合わされた。キャバクラ…

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ピアス

ベッドルームに落ちていたピアスを拾った。濃い紫と淡い紫が混じりあった小さな宝石がシャラシ…

椿 -TSUBAKI-
4年前
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かなしみの音色

ある秋雨の日、十七歳のわたしは音楽室でピアノを弾いていた。ドビュッシーの『夢』だ。窓に流…

【小説】 俺は、男らしく

  俺は、医者として大学病院の救急で働く親父を、心の底から尊敬していた。たとえ休日であっ…

坂 るいす
4年前
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今日もまた黄色い卵をコンと割る【スパニッシュ・オムレツ】(レシピ小説)

3500字程のレシピ小説になります。お時間のある時にどうぞ! 「えっと、五十嵐……こころ……み?」 「『きよみ』です。心に美しいと書いて『き・よ・み』」 受付にいた男性は、眼鏡の隙間からチラリとだけこちらを見て、「男性6500円、女性5000円、立食バイキングで制限時間2時間」と言うと、会費と引き換えに『きよみ』と書いた名前カードを私に手渡した。 仕事の帰りに類子に無理やり引っ張り出された合コンパーティー。女子軍はいつの間に準備をしたのかクルリと巻いた毛先、甘ったるいキ

卒業式がなくなって

 こんなことになって、卒業式がなくなって。残念でしょう。悲しいでしょう。つらいでしょう。…

伊藤緑
4年前
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【小説】 井口とキスする夢

 私に好きな人はいない。  私がこの世で愛しているのは、世界でただ一人、松坂桃李だけ。  …

坂 るいす
4年前
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誰々みたいに書きたい

 僕は太宰になりたい。私は谷崎みたいになりたい。自分は。あたしは。  そうやって、誰かに…

伊藤緑
4年前
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牛乳でカンパイ、あのこのいない教室

あの子も、5年3組の仲間だ。 でも、あの子は、5年3組の教室に入ることはない。毎日保健室で勉…

お茶
5年前
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短編小説「ゆなさん」

「ゆなさんって、呼んでよ」  はじめて参加となった、職場での忘年会。くじ引きでたまたま隣…

『雪』商店街シリーズ番外編1

本屋で手に取ったのは、ふと目に付いた植物図鑑。パラパラとめくると繊細なイラストが僕の好み…

ケイ
5年前
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