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本屋のそれぞれどれ

日に日に秋が深まって読みたい本がたくさんあって内にこもりがち。それなのに本屋を開拓して積読を増やしてる。絶賛読書ブーム。知識が増えるって楽しいね。そんな感じの読書日記です。


火曜日(晴れ時々雨)

シトシトと霧のような雨が降っていたが外に出ることにした。ちょうど近くに気になる本屋があった。南池袋にある「新榮堂書店」
小さな店だ。昼下がり、店内にはラジオがかかっていた。雨と書店とラジオの組み合わせがこんなにも相性が良いとは。店主が作業をしている音が奥の方から聞こえる。なんというかお店の雰囲気みたいなものがあり、その中に並べられたタイトルを眺めているだけで鎮静効果を感じた。選書が良い本屋ってどうしてこんなに居心地がいいんだろう。どうせその中の1冊しか買わないというのに。本を買って外に出たらもう雨は止んでいた。


水曜日(晴れ)

昨日買った本が良くて通勤に持ってきた。帰りにどこかで読もうと思ったがアルコール以外に選択肢が浮かばなくて虚しくなる。居酒屋、バー以外にふらっと寄れる場所を見つけたい。かといって夜にコーヒーは飲みたくない。

結局クラフトビールのスタンドに入った。最近飲んだやつで美味くて感動したのがシンキチ醸造所が作っている「君を乗せて」って名前のビール。高崎にある。いつか行きたいと思って調べたら店構えがとても渋くて惹かれる。


土曜日(晴れ)

スマートフォンを家に置いて近所のカフェに行く。スマホがないことで本、手帳、タブレット、財布などを持ち歩く必要があり、ちょっとそこまで行くだけなのに荷物が重かった。音楽は聞けないし。もっと身軽に生きたい。スマホはわたしを物理的な重さからは解放してくれるが、その分脳に負荷をかけるほどの膨大な情報を与える。どっちに転んでも縛られている。社会生活を続ける以上、仕方のないことだろうか。

カフェはオープンしてから4年くらいずっと通っているんだけど毎回しっかり「好きだ」と思っている。コーヒーの味とボリューム、軽食、店員の距離感、客層と質、椅子のクッションに至るまで全てがちょうど良いのだ。オーナーとスタッフ1人でずっと回していて、4年経っても全く距離が縮まっていない様子だが、不仲というわけでもないらしい。


日曜日(雨のち晴れ)

雨の夕方に出かける。途中で電車の窓から空に虹がでているのが見えて、雨上がったんだな、と思った。濡れた折り畳み傘がわたしの足元に転がっている。目的地に着くと立派な夕焼け。空の色がオレンジとむらさきになっているのがビルの窓から見えた。写真を撮っている人が3人いた。こういう時わたしも撮るタイプなんだけど、この時は撮らなかった。

用事を済ませて、高円寺に行く。初めて降りたのに初めてな感じがしない、東京っぽい街だった。目的地は以前から気になっていた書店、「蟹ブックス」
カウンターの中に人が3人いて、ぽつりぽつりと会話が聞こえてくる。何の話かはもう忘れてしまったけど、これもラジオみたいで買い物の邪魔をしない音だった。本を3冊買ったら3人でカバーをかけてくれた。工場みたいだと思った。

面白いブログを書いている人の本を見つけた。いつも無料で楽しませてくれる人が本を出すと、もうそれは買うしかない。エゴっぽいことを言えば恩返しとか、応援みたいな気持ちがある。それにいつも無料で楽しませてくれる人が売るつもりで書いた本なんて、楽しくないはずがないし。

外に出たら秋の夜のめちゃくちゃ気持ちいい空気で、商店街をゆっくり歩きながら帰った。


最後まで読んでくれてありがとうございます

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