サービスの価格設定って難しい?
ビジネスの第一線で活躍されている方には、日常なのかもしれませんが、浅学な私には、イマイチ「モノの価値」というのが難しいと感じています。
「価格」というのは、超ざっくりいえば、「提供して赤字にならないライン」から、「消費者(クライアント)が対価として支払うに値すると判断するライン」の間で決まるのだと思います。
「有形の商材」というのは、「かかった費用(製造原価)」が比較的わかりやすいので、価格というのは安定しています。
製造原価が分かりやすいということは、言い方を変えれば「付加する価値(儲け)」が割れやすいので、あまりぶっ飛んだお値段には出来ないということですよね。
「ビジネス管理理論」などで「製造・組立」は利益率が低い、いわゆる「スマイルカーブ」になるのは、簡単に言えば、上記の理由からだと思います。
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一方、「無形の商材」というのは、「付加価値の塊」なので、消費者(クライアント)が納得するなら、サービス提供者の言値で決まります。
たとえば、「SEOマーケティング」を請け負ったサービス提供者のサービスが、どんなに高値であっても、それを上回る利益が出れば、消費者(クライアント)は、喜んで対価を支払うでしょう。
今の世の中というのは、この「無形の商材」をいかに生み出すかが、企業利益に繋がる社会だと思います。
個人事業やフリーランスでも、同様ですよね。
「有形の商材」という費用がかかる割に利益率が少ないモノより、「技術や知識」といった「無形の商材」のほうが、投資回収リスクが少なく、当たればデカい事業だと言えそうです。
ということを踏まえ、私は二つのことを感じています。
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「職人」の減少と質の低下
大手企業は、まだマシだと思いますが、中小より小さな「零細企業」では、人手不足が深刻です。
また、採用しても、(不足しているリソースを補おうと)企業が求める水準が高かったり、(一足飛びの成長に勝手に期待をかけて)人材育成が無計画だったりして、離職率が高いところもあります。
非常にお恥ずかしい話ですが、私の職場では、後進が育たず、私の後輩というのは職歴が12年離れています。つまり、12年の間、誰も仕事が続かなかったのです。
これは、経営側の求める人材の理想が高すぎるのもありますが、「職人気質」な性格の人材そのものが減少しているようにも感じます。
では、「職人気質」とは何でしょうか?
私は「継続性」と「自己研鑽」だと考えています。
より良いものを作る。この想いが薄い方が増えてきていると思いますが、これは、その方が悪いわけではないこともあります。
働く目的の違いなのです。
ただ、結果として「Japanプライド」と言いますか、「モノづくり大国」としての気概も低下してきていると、思っています。
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もう一つは「差異化のコモディティ化」です。
おかしな言葉に感じるかもしれませんが、自社サービスを展開する時に、他社との差異を図ると思うのですが、リスクを恐れるあまり、似た領域にサービスが集中してしまう、「サービスのドーナツ化現象」とも言えそうな状態にあるのではないかと思っています。
これは日本のビジネスが成熟市場である証なのでしょうが、小さくまとまり過ぎている気がします。
…と、まあ、気がつけば話が大きくなってしまいましたが、「差異化」できない理由の一つに「利益追求の罠」があると個人的には考えています。
利益を得られ無ければ、事業は成り立ちません。故に、いかに効率的・合理的に利益追求できるのかと、多くの事業者は考えます。
つまり、みんな考えることが同じだからコモディティ化するわけです。
私は、個人事業主の方は、ここがすごく狙い目だと思うのです。
どの領域も、今からスタートするということは後発事業なので、価格設定という事業の根幹を差異化できたら、強いと思うのですが、まあ、浅学者の戯言でしたm(__)mスイマセン。
ということで、なんの役にも立たない話で恐縮ですが、今回の投稿は以上です。
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