「ショーシャンクの空に」という名作は最初から名作だったみたい。原作小説『ゴールデンボーイ』
映画「ショーシャンクの空に」が好きです。
3回は見直しましたし、これからもまた見たいなって思ってます。
好きなものは深掘りしてみたいものです。
例えば、俳優ブラッドピットが好きなら、他の出演作品を見るとか。
今回は、映画「ショーシャンクの空に」が好きだったので、原作を探してみました。スティーブンキングが作者なのは知っていましたが、中編小説であることは知りませんでした。
映画と原作小説で、2度楽しむことができたので、感想を綴ります。
レッドが語るあの男
ショーシャンク刑務所で、調達屋をしているレッドが登場します。
小説では、このレッドが彼の噂話や彼と交流した経験をもとに、語っていく形式をとります。
が、内容自体はほぼ映画と同じです。映画の主人公・アンドリュー・デュフレーン (アンディ)が捕まって、裁判で有罪になる過程を小説では詳しめに書かれていました。
小説ではレッドが語るので、レッドが見ていない部分は伝聞での書き方になります。「~だったらしい」とか。
その形式が小説らしさが出ていて、視点の切り取り方が面白いです。映画を見ているので、「あのシーンのことかな?」と映像と文章を行ったり来たりしていました。
また、キャラクターの内面がよくわかるものも小説の醍醐味です。
感情や映像では見逃してしまうちょっとしたしぐさなど、文章で書いてあるからこそ、わかりやすいし、情報として認知できます。
「ショーシャンクの空に」の良さ
困難に耐え、仲間との絆を深め、自らの野望を長い時間をかけて達成するところがよいところだと思います。
刑務所という閉鎖環境で、自由が少ないところで、やりたいことを貫く姿が勇気を与えているのだと思います。
感動するポイントは、
・努力が報われること
・失敗も多いこと
・小さな成功を積み重ねて、最後に大きな野望をやり遂げること
・喜んでくれる仲間がいること
・悪い奴がちゃんと懲らしめられること
あたりでしょうか。勧善懲悪的な要素も、友情の要素も、トライ&エラーの要素も入っているのがポイントです。
屋上の上で、仲間たちとビールを飲むシーンがけっこう好きです。
もちろん、一番好きなシーンは最後のシーンですが。
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映画では「ショーシャンクの空に」というタイトルですが、原作小説では「刑務所のリタ・ヘイワース」というタイトルです。
小説では、あのポスターの件もちゃんと深掘りされていて、「そういうこともあったのか」と思いました。新しい発見があってとても楽しい読書体験でした。
小説では、「刑務所のリタ・ヘイワース」と表題作「ゴールデンボーイ」が収録されています。もう一つの小説もなかなか攻めてるので、両方読むことをお勧めします。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。