祖母が残した戦争体験を記録した手記 「ある母の道」#21 最終回
親のすすめで結婚した私達ではない。いえば自分勝手に一緒になった身故、親達に迷惑をかけるわけにはいかない。
四人の子供はどうして育てよう、女親一人で大丈夫だろうか。そんな様に色々悩み、苦慮して一日何もせずぼんやりとすごした。そんな気持の中に、義兄さんの話は戦友からの知らせなのだ。まだ、たしかな公報が届いたわけではない。間違いかも知れない。そんな気休めを思ったりした。
その考えは気に消えた。
二十一年九月十五日付公報が届いた。
義兄さんが持って来られた「この知らせを持ってくるの