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中国行ったらぜひ食べたい現地のガチ中華ラーメンVol.6(東北地方編)
中国のガチ中華ラーメンを紹介する6回目は山西省の刀削麺、吉林省の冷麺、北京の炸酱麺を紹介します。
刀削麺の故郷は山西省
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刀削麺の故郷である山西省は、1年の中で雨季は6-8月に集中していて、乾燥地帯でもあるため、小麦粉が育つのに適しています。
また、山西省の名前の由来は山の西側にある、つまり太行山脈の西にあることから「山西省」と言われています。
同様に太行山脈の東に属している「山東省」も同じ理由にあります。
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炭鉱の埋蔵量が豊富で中国国内でも生産量が高く、鉄の産地としても有名です。
シルクロードに近いため、インドから仏教が伝播された際、ギリシアと中国の文化を融合させた仏像がある雲岡石窟も一見の価値ありです。
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袈裟が薄着で、はっきした眼と鼻からどことなくヘレニズム文化を彷彿させます。
仏像は中国の内部に行けば行くほど厚着になり、表情も柔和になっていきます。
話が逸れましたが本日は眼でも楽しめる刀削麺の紹介です。
不均等な美味しさを楽しめる麺
刀削麺の主役はやはり、麺です。
小麦粉の状態から手で捏ね、麺にしていく工程が刀削麺の特徴であるため、生地作りが重要になります。
小麦粉と水の比率は500g対150mlで用意。小麦粉に水を入れながら混ぜ、生地を捏ねる。
よく捏ねた生地は少し固めが良い。
捏ねたあと30分寝かせ、再度満遍なく柔らかく揉み、生地がある程度テカり始めた状態が理想の姿です。
完成後は水を沸かした鍋に特製包丁で麺状に薄く切って入れ、5分ほど茹でたあと刀削麺の麺が出来上がります。
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人の手で切った不均等な形状が刀削麺の特徴で、具材によく絡んで柔らかくツルツル食べれて、病みつきになります。
具材はバラエティに富んでいる
具材は様々。多くのお店は自分で具材を選んで追加するバイキング形式が多い。玉子、厚揚げ、角煮、煮筍など多種多様です。
家庭で作る場合、もっともシンプルな具材は煮込んだトマトと豚肉の組み合わせ。
場所によっていろんな味に出会えるのも刀削麺の魅力の一つです。
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二種類の食べ方ができる刀削麺
刀削麺は具材と麺を別々に用意し、混ぜて食べる方法と、スープに入れ、スープと一緒に麺を啜る食べる方法があります。
スープの場合、豚バラ肉を長時間煮込んだコクのあるスープがポピュラーで、街角のラーメン屋でも味わえます。
具材と麺が別々の刀削麺は、具材も3~6種類と豊富でレストランに行くと味わえます。
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食べれるエリア
おすすめの場所は山西省の大同市です。
中国では刀削麺といえば大同市という程、名の通った場所で、一輪車に乗りながら、麺を削る曲芸も楽しめます。
中国の冷麺といえば吉林延吉冷麺
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吉林省は古代では遼、金など朝鮮族のエリアにあたる地域のため今でも朝鮮族が多く住んでいます。
ちなみに吉林省の「吉林」は満州族の"吉林乌拉"という言葉から来ていて、意味は「沿岸都市」となります。
かつての清王朝の皇帝も満州族で、中国史的に見ると中国はいろんな民族が統治していた歴史があります。
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朝鮮と接しているため、朝鮮冷麺と大きな差がなさそうですが、朝鮮冷麺の爽やかなスープ風味に比べ、吉林延吉冷麺は味が濃く、東北地域の人が好む唐辛子も多めにあるため全般的に濃いめの味わいだと言われています。
ベースは蕎麦粉の吉林冷麺
蕎麦粉をベースに小麦粉、片栗粉なども入れ、かん水を加えらながら滑らかさとしっかりしたコシを出すよう混ぜて作ります。
麺が完成したとは簡単に煮込む。
コシと弾力を出すよう煮込ん後すぐに冷水で冷やします。
蕎麦粉を中心に使用することが一般的ですが、中にはとうもろこし粉を使用した麺もあります。
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甘味、酸味、辛味が口の中で混ざり合う食材
具材は季節毎のりんご、きゅうり、うずらの卵、牛もも肉、鶏団子、24時間漬けた冷麺用の漬け菜(白菜)。
それに冷麺用の唐辛子タレを加えます。
唐辛子タレは唐辛子粉に生姜、ねぎ、ニンニク、白砂糖、鶏ガラ、醤油を入れて混ぜ、最後に冷やしたスープを適量に加え、1日寝かせたもの。
爽やかな香りと甘みを出すために最後に具材の上にゴマ、クコのみをパラパラっと。
牛と鶏肉の旨みと大根、にんじんの甘みが溶け合うスープ
鶏肉団子と牛もも肉を40分ほど煮込んダシスープに生姜、ねぎ、にんじん、大根と砂糖、塩、鶏ガラを入れてじっくり煮込みます。
この時、大根は肉の油を吸収し、にんじんの甘みと肉の旨みが絶妙にマッチした味わいになります。
ぐずぐず煮込んだ後、最後に中国醤油を加えます。
朝鮮冷麺に比べ、スープ色の濃さの違いの理由もここあります。
完成したスープは灰汁を取ってから、味が染み込むようしっかり冷やす。
食べれるエリア
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名前にあるように吉林延吉冷麺は吉林省延吉地域が有名で、伝統的な吉林延吉冷麺を楽しみたいならやあり延吉市がおすすめです。
北京炸酱麺は兵士の携帯食だったのか
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炸酱麺発祥の地は山東省と言われていますが、諸説があります。
一説には清朝の兵士が戦時に体力維持できるよう、考案されたのが最初で、兵士たちが遠征先で手軽に栄養補給できるよう炸酱を携帯していたそうです。
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後々韓国にも伝わり、日本でも馴染みのあるジャージャー麺は炸酱麺が訛った言い方で、中国語では炸酱麺のことを、ザージャンメンと呼びます。
麺は手製の丸麺
炸酱麺は生地を作るところから始めます。
小麦粉に水を入れ、粉形状にした後、生地が柔らかくなるまでひたすら捏ねる。
0.3cmの薄さになるまで生地を伸ばしてから麺状に切り、切った後冷水で浸してから鍋に投入して茹でる。
夏では茹でた後、冷水で浸して食べることもあります。
形状は丸い麺ときしめんタイプの2種類で、丸麺が比較的にオーソドックスな形です。
ヘルシーな食材とよく炒めた豚肉で食べ応え抜群
キュウリの千切り、もやし、さくら大根、ニンニクの芽、インゲン豆、セロリ、白菜とヘルシーの具材を麺に入れ、炸酱麺のタレをたっぷりかけ、よくかき混ぜる。
炸酱の中に豚バラ肉がコロコロ入っており、食べ応え抜群です。
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干黄酱と甜面酱の合わせダレが炸酱麺のベース
炸酱麺はスープがありません。
元々スープなしでもおいしい麺を作れないかと考案されたのが炸酱麺で、スープの代わりに作られたのが炸酱=タレ炒める工程です。
発酵した大豆が素である干黄酱を使用。
干黄酱は固形で長持ちできることも特徴で、遠征時も傷みにくい。
この干黄酱の味噌風味と甘みがある甜面酱を3:1で程よくブレンドさせたのが炸酱のベースです。
次に豚のバラ肉を脂身と肉に分け、一旦それぞれ交互に炒めます。
さらに、ネギと玉ねぎも油で炒め、甘みがあるネギ油の上に混ぜた炸酱のベースを投入。
先ほど炒めた豚バラの肉と脂身も炸酱に入れ、かき混ぜながらじっくり煮込めば炸酱麺のタレの完成です。
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炸酱麺のタレは麺類だけでなく、肉まんや野菜に付けて食べることもあります。
食べれるエリア
今でも北京では炸酱麺がよく食べられており、本場の味を楽しむなら北京がおすすめです。
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特に海碗居というお店が有名で、地元の人もイチオシの本場の炸酱麺が味わえます。
終わりに
中華麺の歴史を辿ると当時の習慣や食文化も垣間見える点が非常に面白い。
歴史の波に揉まれながらもなお現在でも食べられているということは、何よりも美味しいという証明だと思います。
皆さんも中国行った際にぜひ美味しい中華麺を堪能してください。
次回は北西地域の中華ガチラーメンを紹介します。
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