詩 ： 再び〜先生へ捧ぐ
「再び〜先生へ捧ぐ」
お元気ですか
年賀でしか挨拶出来ずじまい
ご無沙汰してます
と いつも同じ文書の
挨拶で毎年済ませていた
高校の文芸部の顧問で
卒業してからも
一番気にして下さっていた人への返事
僕は成人になり 文筆活動から離れ
仕事が忙しいと言い訳に
ずっと作品を書けませんでした
いや 書ける気持ちが薄れていました
あなたから定期的に
趣味で読んだ本の書評の
冊子を頂いてましたね
書かなくなっていた僕にとって
書かないでいた僕にとって
責められている様に 勝手に感じて
折角貰ってた冊子封を
開けられませんでした
歳をとりました
やっと あなたの歳に近づくと
何故か開けずにいた冊子に
懺悔な気持ちでなのか
手が届く気持ちになれました
そして少しづつ
机に向かい始めました
今度は私が冊子にして
送る番のはずなのに
年賀葉書は還って来ます
後悔する事ばかりです
あの頃の気持ちに向き合って
返事が出来なくて…
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