詩 ： 春待ち岬 Ⅱ
「春待ち岬」
ぼんやりと薄明かりが点灯する
灯台の見える公園のこの岬で
何度も待ち合わせしたね
昼間は波打つ岩の音が
優しく包み込むように
二人の話を一緒に聞いてもらい
海鳥や遠くから流れついた風の
囁きも 心地よかったね
透き通る海は
大きい魚さえはっきりと映し出し
夜はほんのりと
岬を通り過ぎようとする
淡い漁船の漁り火や
此処が灯台だから気をつけてと
360度廻り クッキリと
その位置で知らせ
航行する船の安全を照らして
おしえてくれてた
あの灯台は会話を優しく頷くように
今思うと 二人の話を
見守ってくれていた様にも感じた
漆黒の中に散らばって輝く星達
時々は灯台の光ったあと
流れ星が観れた時は
嬉しかったね
許して貰えるなら
あの頃の
あの場所の
あの空間に戻りたいと今でも
思うときがある
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