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2024年9月の記事一覧

『コンシャス・ユー』出版記念講演会

『コンシャス・ユー』出版記念講演会

来春『コンシャス・ユー』が出版される。翻訳者のお一人のSNSの告知を見て、著者ナーディアさんと、翻訳のお三人の講演会に参加することにした。

ナーディアさんの「コンフォートゾーンを出ないと何も学ぶことはできない。」は、一瞬「聞き間違い?」かと思った。
説明を聞いているうちに納得したけれど、ふだん“安全、安心”の土台作りを大事にしている私としては、ちょっと意表を突かれた。
あとでナーディアさんに感想

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河童の話。(3)

河童の話。(3)

目を覚ますと、シマ子は滝つぼのそばに横たわっていた。
「あれ、わたし、どうしたんだ?」
 顔だけあげて辺りを見回すと、キュリー先生が滝つぼに足をつけてすわっていた。服は着ていない。頭の上は平坦で髪が生えていない。やっぱりお皿があるのだ。

シマ子のたてた小さな物音に気づいた先生はすっとふり返り、ペタリペタリとがにまたで近づいてきた。シマ子の肩をさすりながら、
「だいじょーぶか?へーきか?」
と、心

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河童の話。(2)

河童の話。(2)

他の子どもたちがキュリー先生に心をゆるしても、シマ子だけは先生のことを信頼できずにいた。目の前で、傷の手当てをしたりお腹の痛みをやわらげるのを見ても、シマ子には納得できないことがあった。
(なぜ皆は、キュリー先生がカッパかどうか気にならないのだろう?)
シマ子には不思議でならなかった。カッパが悪さをすると決めつけているわけじゃない。キュリー先生がきらいなわけでもない。だからといってカッパが人間と同

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河童の話。(1)

河童の話。(1)

<1>

もう何十年も前のことだ。町から遠くはなれた山奥に小さな村があり、その集落ではほとんどの家が田畑を耕したり、木を切って売ったかせぎで暮らしていた。村の中には小さな小学校があった。子どもはぜんぶで12人しかおらず、先生も校長先生を含めて5人だけ、子どもたちは上級生と下級生の二つのクラスに分かれて勉強していた。

シマ子はおてんばな女の子だった。気が強いだけじゃなく、ガキ大将の男の子と相撲をと

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