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凡才
2021年1月22日 23:57
これは、この日本のどこかにいる一人の若者「マナブ」の、「はたらく」を考える短編小説です。完全フィクションで、小説内に書かれている人物・団体は存在しません。稚拙な部分も多くありますが、ぜひ読んでいただけますと幸いです。◆序章ーーAM1時過ぎ。終電だというのに、山手線ではスーツを着た大人たちが席を埋めている。僕も空いた席に腰を下ろし、小さく、ふぅ、とため息をついてみる。周りを見渡すと、
Tanako
2020年6月18日 18:56
学級委員ぽい、とよく言われてきた。自分ではあまり自覚はないけれど、確かに宿題は必ず終わらせるし、待ち合わせには遅れないし、やってはいけないことは、絶対にやらない方だ。学生のときは、この性格に助けられていた。与えられた課題を期日までに終わらせ、決められた時間に授業に出る。やるべきことがクリアだったし、きちんとこなしていくことで評価された。夏休みの最終日に、終わらない課題に絶望するというシチュ